楽天LIFULL STAYとバケーションレンタル大手のHomeAway、日本での民泊ビジネス加速に向け事業提携

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左から:HomeAway 日本支社長の木村奈津子氏、楽天 LIFULL STAY 代表取締役の太田宗克氏
Image credit: Masaru Ikeda

民泊事業専業の楽天 LIFULL STAY と、Expedia グループ傘下の民泊事業会社 HomeAway は3日、都内で共同記者会見を開き、事業提携しことを発表した。楽天 LIFULL STAY は2018年1月の民泊新法(住宅宿泊事業法)施行を念頭とした、楽天(東証:4755)と不動産大手 LIFULL(東証:2120)による共同出資会社(JV)だ。

今回の提携では、楽天 LIFULL STAY が民泊物件の調達と提供、HomeAway が訪日客を集客を担う形で事業が展開される。楽天 LIFULL STAYは同社が開設予定の民泊サイト「Vacation Stay」(仮)に掲載される国内民泊物件を HomeAway に供給する。HomeAway は、月間サイト訪問者数約4,000万人の集客力を生かした訪日旅行者へのマーケティングを行い、インバウンドの需要拡大につなげるとしている。

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会見には、楽天 LIFULL STAY の代表取締役を務める太田宗克氏と、HomeAway 日本支社長の木村奈津子氏が登壇した。太田氏は、楽天トラベル国際事業長を経験し、楽天の新サービス開発カンパニー・シェアリングエコノミー事業部ジェネラルマネージャーも務めている。木村氏は Expedia の日本におけるマーケティングディレクターを務めていた人物だ。

アメリカなどで、HomeAway は家主不在型の一棟貸しに特化しているため、同業の Airbnb などと比べても、物件が地方やリゾート地に集中しているのが特徴。また、Airbnb が若年層の一人旅需要が多いのに対し、HomeAway は中年層の家族やグループ旅行の利用が多いのだという。日本のインバウンド客による民泊需要は都市部に集中しているため、楽天 LIFULL STAY と HomeAway が日本市場で同じような戦略をとるかどうかは不明だ。

また、会見で木村氏は、東京・大阪・京都といった都市部はすでに需要が高いため、PULL 型(ウェブサイト上での検索履歴によるパーソナライゼーションや Google などの検索エンジンでの広告)でマーケティングを展開、認知の高い地方については、需要を喚起する PUSH 型のマーケティングを展開していると説明した。PUSH 型マーケティングの事例として、実際に HomeAway 上で10カ国向け9言語で実施されている、瀬戸内地域に関するプロモーション内容が紹介された。

バケーションレンタルの分野では、国内外共に売上高と成長率で Airbnb が先行する中、HomeAway は Expedia 傘下に入ることで他の OTA サイトと連携したり、同業他社を積極的に買収したりするなど追い上げを図っている。日本においては後発で民泊物件や民泊ホストの獲得が急務である HomeAway と、新規に海外からのインバウント需要を開拓する必要のある 楽天 LIFULL STAY にとって、今回の提携は相互補完を促すものと言える。

一方、中国系バケーションレンタル大手の Tujia(途家)は、昨年10月に OTA である Ctrip(携程)とQunar(去哪)のホームステイビジネスを買収。今年2月には、Tujia が日本法人を設立し、民泊新法の施行を見据え日本市場に本格的に進出することが報じられている。

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