
Image credit: Warrantee
クラウド型保証書管理サービスを提供する Warrantee は3日、都内で東京海上日動(東証:8766)と共同で記者会見を開き、オンデマンド型保険サービス「Warrantee Now」を開発すると発表した。保険引受会社としては、東京海上日動のほか、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保も Warrantee Now に参加、三井物産インシュアランスを代理店とすることで、スマートフォンアプリ上から必要な時に必要な保険がかけられる保険加入サービスを実現する。
Warrantee Now では、1日10円台から、24時間いつでも保険加入・解約ができる環境を実現。Warrantee では、2017年8月末のサービス開始を目指し、開始から1年間で契約者数10万人、2020年までに100万人を目指すとしている。

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Warrantee は2013年10月、大阪で創業したスタートアップだ。消費者に家電製品の保証書をクラウド上で管理するアプリを提供することで、企業からはどの世帯がどのような製品を保有しているかを把握できるようになる。ユーザにとっては、製品の取扱説明書の閲覧、中古買取依頼や修理依頼、企業にとってはターゲティング広告や効果的なマーケティングが行えるメリットがある。
Warrantee は創業後まもない2013年11月に日本ベンチャーキャピタル(NVCC)からシード資金を調達(調達額非開示)。HackOsaka 2014 でスタートアップ・コンペティションに出場。2014年には、クックパッドからシードラウンドで数千万円を資金調達している(最新の Warrantee の会社概要では、当時クックパッドの代表執行役兼取締役だった穐田誉輝氏が主要株主の一人として記されている)。
同社は今年4月には自動車の修理・買取査定ネットワークを展開するオートバックスセブンと資本業務提携、自動車の車両本体の資産管理サービスを開始した。この新展開を受けて5月に登壇した「KDDI∞Labo」の第11期デモデイでは、オーディエンス賞を獲得している。

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今回の動きは、日本ではおそらく、スタートアップによるインシュアテックへの参入としては初のものと言えるだろう。大阪の北浜で産声をあげ、一見フィンテック・スタートアップではなかった Warrantee が、フィンテックハブである FINOLAB に東京の営業拠点を構えた理由がこれで明らかになったように思える。
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オンデマンド型保険の分野では、カリフォルニア拠点の Trov が SOMPO ホールディングス(東証:8630)などから資金を調達し、SOMPO が日本市場への参入を支援することが明らかになっている。先月には、アメリカでもインシュアテック・スタートアップの Sure がスマートフォンを使ったオンデマンド保険サービスをローンチ。Orange Fab Asia の直近バッチでも、シンガポールのチャットボットによるオンデマンド保険レコメンドサービス「PolicyPal」がオーディエンス賞を獲得している。
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