内臓の状態を分析し健康アドバイスを提供するViome 、1,500万ドルを調達

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Viome キット
Image Credit: Viome

自分の内臓器官は何を教えてくれるだろうか? 思った以上のことを教えてくれることは間違いない。内臓の生体について RNA 解析をするスタートアップ Viome は2日、1,500万ドルを調達したことを発表した。内臓器官の微生物の状態を特定、数値化することによって、ユーザ向けにユニークな分子プロフィールを作成する。バクテリア、ウイルス、酵素、カビ、菌類といったものも分析対象に含まれる。

ユーザーは大便のサンプルを送ると、それが分析にかけられる。ユーザーは自宅で新陳代謝のテストと、健康やウェルネスに関する調査を受けることもできる。

Viomeは人工知能を活用して、その結果を分析し、内臓器官で起きていることを把握する。バランスが偏っている状態は慢性の疾病が起こる原因になることがあると、Viome のコーファウンダー・CEOのナヴィーン・ジェイン氏はいう。ジェイン氏は次のように、VentureBeat のメールに対して回答している。

「対象者の微生物を分析できる企業は他にもありますが、そうした企業はバクテリアの含有量を属レベルでしか見ない16S検査という方法を使っています(二人の人間は、属レベルでは微生物の状態が95パーセント類似している)。私たちは、すべての活動している微生物の性質を見て、それらが何をしているかを検査します」

Viome が人工知能を活用して使っているこのプロプリエタリの技術は、ロスアラモス国立研究所との提携を通じて、独占的にライセンスを有しているとジェイン氏はいう。

この結果の正確さを元に、Viome のチームは各ユーザーごとにインサイトと健康や栄養面でのアドバイスを提供する。ジェイン氏いわく、既に数千のユーザーがViomeのベータプログラムに参加しているという。9月からは、このサービスは米国、英国、インド、中東で一般の人向けに利用可能になる予定だ。

料金は月額59ドル、または前払いで年間599ドルの割引料金に設定されている。ユーザーは年に二度テストを受け取り、Viome のアプリを通じて最新の食事やウェルネスに関するアドバイスを得ることができる。

2016年に創業してから、これまでに Viome は2,100万ドルを調達している。今回得た資金をもとに、新たな製品の開発とさらに R&D を進めていく予定だ。

今回のラウンドは Khosla Ventures が主導しており、Bold Capital Partners も参加している。両ファームとも、クレジットカードのサイズの心臓モニターをつくった医療スタートアップ AliveCor に投資している。今回の出資後、Khosla のマネジングパートナー、Vinod Khosla は Viome のボードメンバーに参画する。

Viome は現在、ロスアラモス、クパチーノ、ニューヨークのオフィスに45名の社員を有している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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