
Alibaba(阿里巴巴)の金融関連会社 Ant Financial(螞蟻金融)は22日、無人テクノロジーを小売店に開放することで、中国で急速に台頭している自動化対応店舗に新たなエネルギーを注ぎ込もうとしている。
この Alipay のソリューションは、顧客 ID 認証、リスク管理、決済、清算を自動化し、顧客はスタッフの援助無く、店舗が提供するサービスを楽しむことができる。同じ技術は、Alibaba が画像処理とセンサー技術でレジを無くしたコーヒーショップ「Tao Café(淘咖啡)」にも導入されている。
Ant FInancial の重役である Jiang Kui 氏は、次のようにサービスを紹介した。
我々の IoT 決済ソリューションの成熟した部分が今回、店舗にも開放されることになった。
Ant Financial では、無人販売スタンド、小型カラオケキオスク、フィットネスルーム、ワーキングスペースなど様々なシナリオで広くこのテクノロジーの応用ができるとみている。しかし当面は、このソリューションが応用されるのは、複数ユーザの同時認証が可能となる複雑なケースではなく、単独ユーザが利用するものに限定される。
本件は、人の仕事に対する自動化の脅威のような話に聞こえるかもしれないが、同社は今回のテクノロジー採用で大規模なリストラが行われることはなく、むしろ追加的なビジネスの機会が生まれるとしている。
週7日24時間のサービスモデルは、情報処理からセンサー製造に至る産業チェーンにいる企業にとってビジネスと雇用の機会を生み出すでしょう。
エコノミストの Pan Linhe 氏はそう述べている。
URWork(優客工場)の CEO である Mao Daqing(毛大慶)氏は今月初め、コワーキングのユニコーンである同社と Alibaba が提携してオフィスマネジメントで AI を採用するという考えをほのめかした。今回のニュースが示しているのは、共有スペース業界で Ant Financial の 無人ソリューションを採用した初の企業顧客のうちの1社が URWork であるということだ。ユーザは、Alipay(支付宝)アプリを使ってスキャンすることでドアの開錠、会議室の予約、フィットネスルームの利用ができる。
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