韓国のアクセラレータSparkLabs、韓国や東南アジアのアーリーステージ・スタートアップ向けに5,000万米ドル規模のファンド組成を発表

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韓国のアクセラレータネットワーク、SparkLabs は、アーリーステージ企業向けの新たなベンチャーファンドを発表した。 SparkLabs Ventures と名付けられた5,000万米ドルのファンドは、シリーズ A およびシリーズ B の韓国企業を第1のターゲット、東南アジア企業を第2のターゲットとする予定。

新ファンドには特定の技術的テーマは設定していないが、製薬系やクリーンテクノロジー系のスタートアップは、シリーズ A ラウンドで数千万米ドルにも及ぶ多額の資金調達を求める傾向にあり、新ファンドはそのようなラウンドへの参加を予定していないので、そうしたスタートアップは基本的に対象から外れることになるだろう、と SparkLabs Ventures のマネージングパートナーである Brian Kang 氏は Tech in Asia に語っている。

Kang 氏は、政府系企業 Korea Venture Fund や Samsung Ventures でマネージングディレクターを務めた経験を持っている。同氏は、韓国ではすでに健全なアーリーステージのエコシステムが存在しているが、もっと VC からの協力を活かすことができると語り、シリーズ A および B に焦点を当てる SparkLabs の方針を説明した。

新ファンドは市場における私たちのアクセラレータからの当然の進化とも言えます。これで私たちは、シードラウンドでの資金調達を終えてシリーズ A での調達を模索している「SparkLabs のアクセラレータプログラム」卒業生のために投資を行うことができるようになりました。

また、Kang 氏は、SparkLabs Ventures はこうしたラウンドをリードするつもりはなく、それよりもリード投資家が決まった後の支援を行いたい、と語っている。もちろん、シードラウンド後の資金を求めている SparkLabs のアクセラレータ卒業生のために必要な資金を提供することもできるのだが、新ファンドの一番の目的はそこではないようだ。

Kang 氏はこう語る。

全体として私たちの投資先の半分以上は、SparkLabs のアクセラレータ卒業生以外の企業になる予定で、自ら制限を設けるつもりはありません。

SparkLabs Ventures の投資は韓国に集中しているが、今後は東南アジアを第2のターゲットとしていく。また、注目すべきは、インドネシアのユニコーン企業 Go-Jek の共同設立者兼 CEO である Nadiem Makarim 氏が新ファンドの諮問委員会に参加していることだ。東南アジアにおける SparkLabs Ventures の目標について、Kang 氏は次のように語っている。

私たちのチームは、e コマースやモバイル、先端テクノロジーなどの分野に積極的です。東南アジア全域に拡大できるようなチームを探しているところです。

新ファンドのマネージングパートナーとして Kang 氏に協力するのは Chris Koh 氏だ。同氏は、ソフトバンクや Sequioa Capital が出資する e コマース企業 Coupang(쿠팡)の共同設立者で元副社長でもある。

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【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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