Mistletoe、バンガロールにアグリテック/フードテック特化アクセラレータ「Gastrotope」を設立——現地アクセラレータGSF Indiaと協力

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左から: Mistletoe 大蘿淳司氏、 GSF India の Rajesh Sawhney 氏、Mistletoe 孫泰蔵氏、インフォブリッジグループ 繁田奈歩氏
Image credit: Gastrotope

孫正義氏は、インドでは Flipkart、Ola、Oyo に何十億ドルもの投資をしていることから、よく知られた人物だ。そして彼の弟である孫泰蔵氏はインドを初めて訪れたが、彼はその視点を e コマースや交通分野からは離れたところに定めていた。フード・スタートアップ、アグリテック・スタートアップに投資したいと考えているのだ。

バンガロールで今日(原文掲載日:9月14日)、孫泰蔵氏は GSF Accelerator との提携により Gastrotope という新たな組織を設立したことを発表した。Gstrotope では、食糧サイクルの入口と出口、すなわち、(生産側の)農業を向上する技術と、(消費側の)より効果的で無駄の無い食糧消費について、イノベーションを起こすスタートアップを育成し投資する。

Tech in Asia とのインタビューで、孫氏は、予め期限が定められた典型的な VC やアクセラレータのモデルは、世界の巨大問題を解決するには適していないと語った。彼は、人工知能、IoT、ロボティクスのような新技術の活用で、よりインテリジェントな農業、食糧流通と消費を変化させることができると感じている。

最近、拠点をシンガポールへと移した、日本の連続起業家で投資家でもある孫氏は、急速にスケールができる VC 出資のスタートアップよりも、より総体的かつ長期的な方法でこの分野のイノベーションにアプローチしたいと考えている。孫氏は、彼の個人資産からこれらのスタートアップに投資するので、(VC 出資に見受けられる)制約には直面しない。

孫氏は、Tech in Asia に次のように語った。

Gastrotope のプログラムに参加するスタートアップの KPI は、彼らのプロダクトの強みと、彼らのもたらす価値に関連します。

このインキュベーションプログラムの期間は1年、国際的なスタートアップも招かれる。提供されるのは資金だけでは無い。この分野にイノベーションが定着する機会を改善すべく、「多様な点をつなぎたい」とも語った。例えば、彼は、インドの農業界の巨大で伝統的な企業と、日本・中国・アメリカのような発達したアグリテック・エコシステムをつなぎあわせることを目指している。将来的には、インドにアグリテックの研究所を開設することになるかもしれない。孫氏の考えは大きく、そして、長期的な視野によるものだ。

GSF India の CEO で創業者の Rajesh Sawhney 氏は、この Gastrotope 事業で孫泰蔵氏の Mistletoe と提携しており、この業界で重要となる政府との連携を提供する。Gastrotope はラボから実際の農業にどのようにイノベーションをもたらせられるか、インドのさまざまな州政府と既に話を進めている。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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