インドの自動車&自転車シェアリングスタートアップDrivezy、クラウドワークスらから1,000万米ドルを調達しICOを実施へ——AnyPayとも提携

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中国のバイクシェアリングスタートアップ Ofo ですらインド参入を検討している中、セルフドライブのピアツーピア・自動車および自転車シェアリング企業の Drivezy が新規ラウンドで1,000万米ドルを調達した。Das Capital、IT-Farmクラウドワークス(東証:3900)、Axan Ventures などの新旧投資家がラウンドに参加した。

これにより Drivezy の現在までの調達資金は合計で1,600万米ドルとなる。以前にも600万米ドルを Y Combinator、White Unicorn Ventures、Dheeraj Jain 氏、Punit K Goyal 氏、Alok Mittal 氏、Susa Ventures、Qasar Younis 氏、Paul Buchheit 氏、Kima Ventures、Justin Kan 氏、IT-Farm などから確保していた。

Drivezy は今回の新規資金の大半をレンタルコインの作成に使う予定。この通貨は世界のカーシェアリング業界を変革するものになるという。

加えて、同社は第1回の非公開イニシャルコインオファリング(ICO)のローンチを発表しており、車と自転車向けの同社ピアツーピアシェアリングマーケットプレイスの拡大を目指している。

Drivezy(旧 JustRide)は2015年4月に Ashwarya Singh 氏、Hemant Kumar Sah 氏、Vasant Verma 氏、Abhishek Mahajan 氏、Amit Sahu 氏によって設立された。

Drivezy は、自動車の個人オーナーが車に乗っていない時にプラットフォームに自分の車を掲載し、顧客はその車をレンタルできるサービス。ローンチ以来、4都市で800名を超えるオーナーが1,318台の車を Drivezy に掲載している。月々95万米ドルを超える GMV(流通総額)を達成し、ユニークカスタマーは昨年から246%伸びているとしている。

バンガロールに本社を構え、ムンバイやプネー、マイソールにも展開しており、2017年末までにさらに5都市への進出を目指している。

近頃は自転車レンタル市場にも参入し、バンガロールでギア付き・ギア無しバイクのレンタルサービスをローンチした。

Drivezy はアメリカで高名なスタートアップアクセラレータの Y Combinator に2016年夏期バッチで選ばれた数少ないスタートアップの1社で、Google の後援も受けている。

CEO の Ashwarya Singh 氏はこう話す。

特に住宅や交通など生活に欠かせない資産やリソースのコスト上昇を踏まえると、「共有」が将来の形だと考えています。世界は共同の消費モデルへと移行が始まっており、車やバイクなどに対する人々の購買行動・使用方法・売却方法を大胆に変革していくことが当社の使命です。調達した資金により、インドおよびグローバルの新市場への戦略的進出を加速させていきたいと考えています。

同社はインドのビットコイン取引企業 Unocoin とも提携しているためビットコインでの支払いも可能だ。インドのセルフドライブ・カーおよび自転車レンタル企業で唯一、暗号通貨に対応している企業となる。このテクノロジーは、中間の第3者を必要とすることなく、個人が価値を世界中で安全に取引できるようにしている。

インドでのビットコイン人気の高まりを受け、今がシェアリングエコノミーに代替手段を持ち込む適切なタイミングだと当社は感じています。この ICO は、ブロックチェーンの力を活用してオープンかつセキュアで透明性あるテクノロジーを構築し、インドのカーシェアリングマーケットプレイスをグローバル化するという私たちのビジョンの一部です。レンタルコインには、自分の資産を貸し出すことによって家計の補助とする約100万人のマイクロ・アントレプレナーを創出する可能性があるのです。

ICO に向け、Drivezy は日本のフィンテック企業で同社への投資家でもある AnyPay と提携している。AnyPay はスキーム構築やトークン開発の観点から Drivezy に ICO のアドバイザリーサポートを提供していく予定。ICO のローンチで Drivezy の投資家は暗号トークンを購入できるようになり、同社プラットフォーム上のレンタル取引から創出される売上の一部に対する権利を得ることになる。プラットフォームは30%の平均 ROI の実績がある。

AnyPay の CEO、木村新司氏はこう話す。

Drivezy は単なるシェアリング事業以上のものの構築に取り組んでいます。グローバルのシェアリングエコノミーを統合できるシステムを構築しているのです。同社にはそのビジョンを実現するための知識やスキルがあると信じており、サポートすることにしました。

Drizezy の主要な競合には、豊富に資金を持つセルフドライブカーレンタル企業の Zoomcar がいる。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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