SEO支援ツール「GinzaMetrics」開発・提供元、インフルエンサーマーケティングの運用基盤「Withfluence」の完全子会社化を発表

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サンフランシスコを拠点に、グローバルで SEO(サーチエンジン最適化)のインハウス化支援ツール「GinzaMetrics」を提供する Ginzamarkets は17日、アジアを中心にインフルエンサーマーケティングの運用基盤「Withfluence」を展開するウィズフルエンスを完全子会社化することを決定したと発表した。両社は今後、包括的にウェブマーケティングに必要なソリューションを企業に提供していくとしている。

ウィズフルエンスは、ベトナムでメディアや広告会社を営んでいた岡本博之氏(現 CEO)と、訪日外国人向けのウェブサービスや翻訳アプリを開発していた本間圭一氏(現 CTO)が2016年5月に設立。ウィズフルエンスを立ち上げる以前は、岡本氏と本間氏は、タイを拠点に〝アジア版 Shopify〟のようなインスタント EC のプラットフォームを開発していたが、Open Network Lab の第12期アクセラレータプログラムへの参加を経てピボットし、Withfluence をローンチした。今年に入ってからは、在タイ日本大使館JETRO(日本貿易振興機構)が支援するピッチイベントに参加、タイ国内2位の通信大手 True と業務提携を締結している。

一方、GinzaMetrics を運営する Ginzamarkets が連続起業家の Ray Grieselhuber 氏らにより設立されたのは2010年5月のことだ。現在ではサンフランシスコに本社を置き、東京、オハイオ州コロンバスのオフィスのほか、ワルシャワ(ポーランド)、ラホール(パキスタン)、トロント(カナダ)にも拠点を持つ、企業向けの SEO のインハウス化支援ツールをグローバルに提供する企業に成長している。

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左から:Ginzamarkets CEO の Ray Grieselhuber 氏と、ウィズフルエンス CEO の岡本博之氏

Grieselhuber 氏と岡本氏の出会いは10年前に遡るそうだ。当時、岡本氏は 米 Mezi Media(その後、米 Value Click Brands に売却)で日本法人に携わった後、アイレップで海外事業に従事。アドテク黎明期だった当時、岡本氏は海外アドテク企業やデジタルエージェンシーとの業務提携を推進していた。

その頃、Firewatching Media というデジタルエージェンシーを経営していたGrieselhuber 氏に出会うが、Grieselhuber 氏はその後、Ginzamarkets を創業し Y Combinator に参加。岡本氏は Grieselhuber 氏から Ginzamarkets に誘われたものの、自らスタートアップを創業することを選択し、今日に至ったのだという。岡本氏は、Grieselhuber 氏と自分は「SaaS スタートアップの先輩と後輩の間柄」だと語ってくれた。

GinzaMetrics と Withfluence はビジネス面においても相互補完の関係が成立すると言える。グローバルで企業を顧客に抱える GinzaMetrics は、グローバルブランド各社にアジアでのインフルエンサーマーケティングの機会を提供する方法を模索していた。一方で、Withfluence はインフルエンサーマーケティング運用基盤だけでなく、包括的なオンラインマーケティングのしくみを提供できるパートナーを模索していた。

ウィズフルエンスでは今回の買収を受けて、マネージドサービスの本格提供、プロダクトの連携開始とグローバル展開の強化、東南アジアだけでなく、日本・香港・中国など中華圏へのプロダクト展開を強化するとしている。

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