転職支援プラットフォームを運営する grooves(グルーヴス)は24日、島根県、松江市、山陰合同銀行、ごうぎんキャピタルと共同で島根県松江市で記者会見を開き、経営基盤人材確保に対する戦略提携を発表した。同時に grooves は中小機構、島根県、山陰合同銀行、島根の地元5信用金庫、ごうぎんキャピタルらが出資する未来挑戦ファンド(正式名称:島根中小企業未来挑戦投資事業有限責任組合)から5,000万円を調達したことを明らかにした。
grooves はこれまでに、人材紹介会社ネットワークの「Crowd Agent」、エンジニアパフォーマンス・データベースの「Forkwell」などを提供してきた。今回の連携を受けて、grooves は島根県や山陰合同銀行などから島根県内の求人ニーズを獲得すると同時に、CrowdAgent を通じて全国他地域からの経営人材の確保、Forkwell を通じたエンジニアの UI ターン促進を強化する。
島根県松江市には、プログラミング言語 Ruby の発明者である Matz こと、まつもとゆきひろ氏が長年在住し、同市のネットワーク応用通信研究所(NaCl)に勤務していることが知られている。Ruby は現在、島根県が普及を推進するプログラミング言語として指定されており、システムインテグレータを始めとする多くの IT 企業が島根県に進出するきっかけとなった。最近では、モンスター・ラボが grooves と同じような背景から、山陰中央テレビや田部など島根企業から出資を受けたのは記憶に新しい。
今回の連携の第一弾として、松江市の定住企業立地推進課などが協力する形で、松江市内で grooves の各プラットフォーム事業を支えるエンジニアの合宿を行うとしている。grooves ではまた、地域企業向けにもグルーヴスが保有する中途採用に関する知見を公開し、島根県内企業の求人強化のためのノウハウセミナー、ワークショップの開催など、総合的な採用強化に向けた各事業を展開していく。
grooves では先ごろ、今回の島根県などとの連携強化と同様の動きとして、琉球銀行の友好会社と提携し沖縄県内での求人案件の収集開始を7月に発表、今年3月には、大分銀行や広島銀行の VC などから総額2億円を調達している。地方における事業承継や地方創生の分野では、スタートアップと地方金融機関が連携する動きが顕著になりつつある。
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