
中古買取比較サイト「ヒカカク!」などを運営するジラフは11月2日、総額4億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先はアイ・マーキュリー キャピタル、グリー、メルカリ、アドベンチャーと既存投資家であるドリームインキュベータ、ポケラボ創業者で同社執行役員の佐々木俊介氏。株式比率や払込日は非公開だ。
2014年10月に創業したジラフは同社代表取締役の麻生輝明氏が一橋大学に在学中、手持ちのiPadを売却するのに手間取った経験から中古買取比較サイト「ヒカカク!」を誕生させた。その後も資金調達などを実施し、同社の資本金は資本準備金もあわせて約6億円にのぼる。
2017年に入ってからは中古スマホのフリマサービス「スマホのマーケット」のリリースや目の前のアイテムが一瞬にキャッシュに変わるCASHとの資本提携などの動きをみせている。
攻めの資金調達で潜在的なニーズに応える
ジラフではほぼ毎月採用活動も進んでおり、新サービスもリリースした中で今回なぜこのタイミングでの資金調達なのか。麻生氏に聞いてみたところ下記のように教えてくれた。
「いま資金調達する意味は次のラウンドに行こうというのが一番の理由ですね。横展開していくビジネスのやり方もあるとは思うのですが、僕たちは新しい状況に攻めていきたいと思っています。
今まで顕在化したニーズに応えるためにヒカカク!を運営してきましたが、これからはスママ(スマホのマーケット)などで潜在化しているニーズに対してもサービスを提供していきたいと考えています。そのCM費用を見込んでの調達という視点もあります」(麻生氏)。
今回の資金調達について麻生氏は「出資してくれている引受先はもともと認知してくれていたケースが多数、前回話した投資家も評価が変わった」と話す。 事業会社からの出資も多い同ラウンド、主に実績やチームに対しての評価、新事業に対しての可能性を見出してくれたのがポイントだったということだ。
麻生氏は現在25歳で学生起業からのスタートだが、同社にはスタートアップベンチャーにも関わらず大手企業での勤務経験者や30歳前後のメンバーが多い組織編成だ。事業責任者を各プロダクトにつけ、麻生氏が全体の連携コミュニケーションを運営していく体制をとっている。
今後も既存のサービスは単独で注力するということはなくグロースさせていく方向性。スマホのマーケットは開発をすすめる方針、ヒカカク!に関してはユーザーが送ってきた品物の情報をまとめて一括見積もり自体を代行するサービスなどを検討している。
「クラシルの堀江さんの調達なども同世代で見ていて、単純にかっこいいと思いました。勝ちやすい状況だけでなく、そうやって攻めていく人が増えていくべきだと思うし、僕や会社がそうなって他の人ももっと増えてほしいです」(麻生氏)。
と同氏はコメントしており、引受先との提携なども含めてサービス開発を推進する。
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