10秒で献立作成できるアプリ「タベリー」運営の10xが総額5600万円の資金調達を実施、正式版のリリースも

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「10倍の価値を社会実装する」をコンセプトに掲げる10X(テンエックス)は12月20日、総額5600万円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先は個人投資家の赤坂優氏、家入一真氏、大湯俊介氏、佐藤裕介氏、堀井翔太氏とほか1名の計6名。株式比率や払込日は非公開。

また献立作成アプリ「タベリー」の提供開始もあわせて発表している。同アプリの仕組みはいたってシンプル。アプリ上で提案される主菜・副菜・汁物のレシピを選択することで、1食分の食事を10秒で決めることができる。選択できるレシピの種類は6000件以上、料理研究家や料理教室から提供を受けている。

献立は日毎に作り貯めが可能で、買い物したい分の献立の選択により、レシピから買い物リストの自動生成ができる。あまりモノは買い物リストからしたり、あまりモノとして選択した食材からさらに献立をつくることができる。作った料理はアプリ内のコミュニティでシェアすることが可能。

現在はiOS版のみのリリースでiOS10.0以降に対応しており、2018年1月にはAndroid版の公開も予定している。(10時追記:矢本氏によればAndroid版は現状のスケジュールで2月から3月の公開になるということ)

家事の意思決定による負荷をなくす

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10X代表取締役の矢本真丈氏は2児のお父さん

同サービスは同社代表取締役の矢本真丈氏がメルカリ在職中に取得した育児休暇で「家事や料理を続けることの大変さ」に気づき、課題を感じたことからスタートしている。矢本氏は当時、家事と育児の全般を担っていた。

「大変だったのは週7日分の献立を毎日考え、選択し続けることでした。作業というよりも意思決定していくことに負荷がかかるんです。レシピサイトで検索すれば沢山のレシピは出てきますが、その手前の決めるという負荷をなくさないと家事の負担が減らないということに気づきました」(矢本氏)。

タベリーはβ版の公開をしていないが、開発段階で50人程度にテスト利用してもらっていた。矢本氏はその度テストユーザーの自宅に直接訪問し、フィードバックを受けた。実際の様子がこの動画で、アプリを活用しても1週間の献立を決めるのに約7分かかっている。ちなみに矢本氏の話によると、アプリがない場合は1週間分で35分程度かかるそうだ。この状況から1献立を10秒で決められるようUIUXの改善などを実施した。

 

 

今後は買い物リストから直接買い物をできる機能の実装などを目指す。最終的には「冷蔵庫で献立を作って届けられるようにするのが一番便利」ともコメントしており、日本全国の家庭それぞれのスタイルに合うプロダクトの提供をする意向を示していた。「女性の社会進出と同じように男性の家庭進出を目指したい」と語る矢本氏。その裏には自身の経験と家族への思いやりが詰まっている。

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