Alphabet子会社のX、高所設置型の光無線でインド家庭にインターネットをもたらす

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FSOC の初期テストを行う Alphabet X チーム

Google の親会社 Alphabet が、バルーンを使って僻地にインターネットアクセスを提供する野心的計画を発表してから4年以上が経った。そして今、Google のさらなるサービス拡張によって数百万単位のユーザに新たなアクセスをもたらす次なる段階のプロジェクトを発表した。

高高度の空域に配置されたバルーンは、FSOC(Free Space Optical Communications:光無線通信)と呼ばれる技術を使用し、光のビームを使った高速接続を実現。長距離データ通信の効率の良い手段であることを実証した。しかし、成層圏のバルーンを恒久的に維持することは困難な作業だ。そのため、Alphabet の研究開発部門である X(エックス)では、このバルーン技術を転用し、地上ベースでのソリューションを開発中だ。

X は、インドのアンドラ・プラデシュ州政府が所有するテレコム事業体 AP State Fibernet と連携し、数千個の FSOC ボックスを同州全体に導入している。

ブロードバンドの新展開

インド南東部に位置するアンドラ・プラデシュ州の人口は約5,000万人。そのうちブロードバンドにアクセス可能なのは5分の1未満だ。州政府は2019年までにほとんどの家庭や企業に手頃な価格の高速インターネットを導入することを目標に掲げ、2015年に「アンドラ・プラデシュ州ファイバーネットプロジェクト」を正式に始動した。

州政府は目下、共同溝の掘削やケーブル敷設など旧来型ネットワークの展開時に伴う課題は一切とばし、Alphabet の X から2,000個の FSOC ボックスを調達した。数マイルごとに、建物の屋上や塔の上など見通しの良い高所を選んで順次設置していく計画だ。

X の FSOC プロジェクト責任者 Baris Erkmen 氏はブログの中でこう述べている。

費用対効果の高いこの FSOC リンクは今後、農村部や僻地をつなぐブロードバンドネットの中核となるでしょう。セルタワーや Wi-Fi ホットスポットなど、数千人単位をサポートできる既存の主要アクセスポイントの間には、広大な接続困難地域が存在します。まさにその部分を、今後このリンクがカバーしていくのです。

この FSOC プログラムは、「次の10億人」市場であるインドのユーザをターゲットにした Alphabet の長期計画の中でも最新の動きだ。インターネット大手企業である Alphabet は2015年9月に Google Station 構想を発表、インド全土の400の鉄道駅に公共の高速 Wi-Fi を設置する計画を打ち出した。同社は最近、このプログラムをインドネシアにまで拡大した。これ以外でも、Google は最近インド向けのモバイル支払いアプリである Tez をローンチしたほか、Google Cloud のインド展開も始まった。

しかしながら、インドのユーザが Google のサービスを利用するには、まずもってインターネットへのアクセスが大前提となる。今回のアンドラ・プラデシュ州との提携は、まさにこれを視野に入れた動きと言える。

Erkmen 氏によると、X は2018年から同州内に「技術者と専門家からなる小チーム」を常駐させ、FSOC 展開をサポートする予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】