BASEが15億円調達、マネフォ提携に新会社「BASE BANK」設立もーー昨年比40倍成長のPAY事業は分社化

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2018.1.4

写真左から:PAY代表取締役の高野兼一氏、BASE代表取締役の鶴岡裕太氏

コマースや決済の総合プラットフォーム事業を展開するBASEは1月4日、グローバル・ブレインとマネーフォワードを引受先とする第三者割当増資で15億円の資金を新たに調達したことを明らかにしている。

今回の投資ラウンドは同社既存投資家のグローバル・ブレインがリードを務める。割当株比率や株価、払込日などの詳細は非公開。出資したマネーフォワードとは資本業務提携も締結し、両社で扱う中小を中心とした事業顧客の相互獲得を狙う。同社は調達した資金で経営基盤強化を目的とする人材採用を進める計画だ。

また、同日にBASEは運営してきた決済プラットフォーム事業を分社化し、100%子会社となる「PAY株式会社」を新たに設立することも発表している。PAYが運営するのは事業者向けコマース決済の「PAY.JP」と、購入ユーザー向けの決済ID事業「PAY ID」の二つ。設立は1月4日付となっており、代表取締役にはこれまで同事業を推進してきた高野兼一氏が就任するほか、BASE代表取締役の鶴岡裕太氏も取締役として参加する。

2017年は最も成長した年に、PAY事業分社化とさらに新会社設立も

成長が期待されていたコマースプラットフォームが次のステージに進んだ。公表ベースで出店店舗数が45万店、購入ユーザー向けのアプリ「BASE」の利用ユーザー数が300万人、また、決済部門にあたるPAY事業が扱うトランザクション(決済金流通量)は1年前に比較して40倍に成長しているという。

鶴岡氏によると2017年はこれまでで最も伸びた年となったようで、成長数値は公表ベースよりも上振れしているものもあり、手応えは十分に感じている様子だった。

ただ個人的にも気になっていたライブコマースについて状況を確認したところ、確かにアパレル系で100万円近く販売するような事例はあるものの、トランザクションベースではまだそこまで大きなインパクトにはなっていない。一方で店舗受けはよいらしく、どちらかというと店舗がファンと繋がるチャンネルをひとつ持てたことの意味合いの方が大きいという。

大型調達もそれらの結果を踏まえてのものだろう、「生き残るための調達から成長のための投資に変わった」(鶴岡氏)と今回ラウンドを評価する。

PAY事業の分社化についても、この分野が大きな成長ドライブの可能性を秘めているからに他ならない。そもそもBASEは気軽に誰でもコマースを始められるプラットフォームとして急成長した。一方で決済事業のPAYは扱うデータの質やターゲットとなるユーザーも異なる。意思決定を最適化するための手段としての分社化は妥当な判断だろう。

現在、BASEを中心とするグループ人員は昨年から倍増の100名規模に成長しており、内、PAY事業には20人ほどが所属している。増員による売上拡大を目指す仕組みではないため、やみくもに増やしたり計画ベースで採用を進めることはせず、厳選して拡大を目指したいということだった。

また気になる話題としてもうひとつ、BASEは1月4日付けで100%子会社「BASE BANK」を新設したことを公表している。ただ、この企業については新規事業領域を担当すること以外は明らかにされず、鶴岡氏に聞いても珍しく完全に秘密、ということだった。BASEが出資も受けるメルカリは新規事業領域の子会社としてソウゾウを設立しているので、そういった動きに近いのかもしれない。

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