欧州最大のブロックチェーンハブ都市をめざして、ベルリンで始まるブロックチェーンスペース「Full Node」

SHARE:
Image Credit: Full Node

仮想通貨をめぐる過剰な熱狂を超えて、その基盤となっているブロックチェーン技術は、引き続きさまざまな領域の起業家を惹きつけている。また、いくつかの地域は、成長するブロックチェーンスタートアップエコシステムの主要なハブとなるべく競争を繰り広げている。

ベルリンはその競争の勝者になれるはずと信じてる都市のひとつだ。同市のクロイツベルクに3月にオープンするブロックチェーンコワーキングスペース Full Node のおかげで、その傾向はさらに勢いづくだろう。

Full Nodeは1000平方メートルのスペースで、ローカルな二つのブロックチェーンスタートアップが本社を置き、合計で100名ほどが入るコワーキングスペースとなる予定だ。会議室、オープンスペース、イベントや仕事用のソーシャルエリアを提供する。

Nadja Beneš 氏は、このプロジェクトのパートナーの一つであり、ベルリンに拠点を置くGnosis のブランド・コンテンツ戦略担当者だ。

「このコミュニティは本当に分散しています。成長しているブロックチェーンコミュニティを一つにまとめたいと思いました」

ビットコインが異常な価格にまで上がり、ICOによってスタートアップが資金調達ルールの書き換えを迫られた年のあと、より幅広い属性の人々が仮想通貨やブロックチェーンといった話題に興味を示すようになった。

この分野に多大な資金が流れるにともない、多くの都市や国家が行動をとり始めた。マルタ、シンガポール、スロベニアは仮想通貨ハブとみなされるべく策を取ったし、スイスのツークは「クリプトバレー」とも呼ばれている。エストニアとベラルーシもこうしたポジションを目指している。従来の欧州のスタートアップハブであるパリやロンドン以外でもこれだけあるのだ。

Gnosis はMartin Köppelmann氏とStefan George氏が創業し、物と市場の価値を予測するEthereumベースのシステムを提供する。もともとは、Ethereumのベンチャー創業スタジオの一員だったが、2017年はじめにGnosisはスピンアウトし、その後1250万ドルのICOをした。All in Bitsもこのプロジェクトのパートナーのひとつだ。

Full Nodeのチームは、ローカルのブロックチェーンコミュニティにカジュアルなメールを送って、スペースを探しているかどうかを尋ねたところ、スペースを求める人々から100通ほどの返信が届いたという。

数ヶ月ほどの場所探しの末、彼らが見つけたのはレンガづくりの3階建ての建物だ。ロケットインターネットの共同創業者であるベルリンのザンバー兄弟が所有する建物だ。

スタートアップの拠点とコワーキングスペースとして始める予定だが、長期的な目的はメンバー間でのプロジェクト創発をうながすこと、実験的な活動をすること、研究、さらにはブロックチェーン技術を活用する革新的な方法の開発ができればと考えている。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録