コスメの口コミアプリ「LIPS」のAppbrewが総額5.5億円の資金調達を実施、LIPSブランド構築と新プロダクトへの挑戦

SHARE:

スクリーンショット 2018-02-28 7.47.42.png

コスメの口コミアプリ「LIPS」を運営するAppbrewは2月28日、総額5.5億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先はGunosy、グリー、ANRIおよび個人投資家ら。株式比率や払込日は非公開だ。

2017年1月に提供開始されたLIPSは、コスメごとの口コミを探すことができるコミュニティアプリ。コスメの写真つき口コミをユーザーが投稿したり、気になるコスメの情報を集めることができる。2017年2月には55万ダウンロードを超えた。

2017年1月には公式アカウントのLIPSガールズの募集を開始し、募集人数50人に対して2500人の応募があった。LIPSでは人気のアカウントだと2万人のフォロワーがいる人もいるという。

「LIPSガールズはただフォロワー数が多い、というわけではなくコアなファンがいる人なのか、ということを大切にしました。あとは雰囲気やユーザーとしっかりコミュニケーションをとっているかにも着目しました」(松井氏)

現在は中学生・高校生のティーン世代を中心にユーザーが集まっているが、今後はユーザー層の拡大にもチャレンジしていく。松井氏は「中高生が良いと思うコスメ、30代が良いと思うコスメは違う」と話し、今後はフィードのパーソナライズやユーザー別のコスメランキングといった機能追加も検討している。

2018年1月からは、企業向けに広告枠とLIPSユーザーに対してサンプリングを実施するサービスも提供開始している。現在10社を超える企業との実績があり、今後もパートナーを獲得することでマネタイズを計る。ユーザーへの課金についても現在は実施しない方向で、あくまでもBtoBでマネタイズを実施していく方向性だ。

モノのCtoC向けサービスを提供していく

SMR_0354.JPG
写真左より同社取締役の松井友里氏、代表取締役の深澤雄太氏

2017年2月に前回の資金調達を実施していた同社。今回の資金調達について同社代表取締役の深澤雄太氏は「LIPSを女の子なら誰もが知るサービスにし、新しいプロダクトへの挑戦のため」と話す。調達した資金はサービス開発のための人材採用やマーケティング費用に充当していく。

「インターネットに詳しい人やインフルエンサーのファンはLIPSを知ってくれるようになりましたが、女の子全員が知るアプリにする必要があります。そのためのマーケティング強化を実施するのが今回のラウンドです」(松井氏)

利用率や1ユーザーあたりの獲得単価といった部分に関してもマーケティング部分の社内体制を強化し、より詳細に戦略立てていく。また今回、引受先となったGunosyとも今後の取り組みについて検討段階。LIPSのブランド構築とアクティブユーザーの拡大を目指す。

現在チームはインターン含め15名。エンジニアは5人体制になり、深澤氏が新しいプロダクトを開発していくフェーズにもなった。すぐに新しいサービスに注力するという形ではないが、「プロトタイプを作りながら、より大きなシェアを獲得するサービスにも挑戦していきたい」ということだ。具体的な内容についても今は検討中だが、CtoCでモノに関連するサービス展開をイメージしている。プロダクト強化や新規開発のためにも今後CTOの採用なども実施していく予定。

 

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する