コンピュータビジョンでガンの特定に取り組むPaige.ai、2,500万ドルを調達

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Paige.ai のファウンダー。Thomas Fuchs博士
Image Credit: Paige.ai

ヘルスケアスタートアップの Paige.ai は2月5日、2,500万ドルを資金調達した。 臨床現場の画像データで訓練をしたコンピュータビジョンを使ってがん診断への取り組みを継続する予定だ。治療と遺伝子学に関するデータセットも同社のディープラーニングモデルに含まれる見込みだ。Paige.ai が当面対象とする予定のがん診断は、乳がん、前立腺がんなどの主要ながんである。

Paige.ai はこの日、Memorial Sloan Kettering Cancer Center と、病理学に関する2500万人のデータベースすることに同意した。

Arteys や Google の DeepMind といった会社も、医療関連の画像を使って訓練したコンピュータビジョンを活用してがんや目の病気などの疾患の特定と診断に取り組んでいる。Natureに昨年掲載された研究結果によると、いくつかのコンピュータビジョンは医師による診断と同レベルの正確さで皮膚がんを特定することができたという。

Paige.ai は Warren Alpert Center のコンピュータ病理学及び Memorial Sloan Kettering のコンピュータ病理学のディレクターを務めるThomas Fuchs博士によって創業された。Fuchs氏は、同社は病理学者の職を奪うものではなく補助するためのテクノロジーに取り組んでいるという。

限定的なコースを走る自律走行車を訓練する場合、誰でも木や標識にラベルを貼って、システムが認識できるようにすることができます。ですが、例えばニューヨークを運転できるように車に追加的なガイダンスを与えると想像してみてください。腫瘍学のような領域においても同様のことが言えます。膨大なデータセットと熟練の専門家が、コンピュータモデルが難しいタスクにも対応できることを確認しながら進めていかなければなりません。

今回の2,500万ドルのシリーズ A の資金調達は、Breyer Capital が主導した。Paige.ai は、まだステルスモードではあるが昨年の夏に法人化している。同社の広報担当が VentureBeat に伝えた内容によると、同社はニューヨーク市に拠点を置いている。

Paige.ai は現在5名の社員がおり、今回調達した資金を使って少なくともさらに20名の社員を採用する予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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