オーストラリアのHavven、仮想通貨のボラティリティ問題の解決に向け2,500万米ドルを調達

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仮想通貨で世界は変化している。しかし、課題に直面していないわけではない。大きな問題? それはボラティリティだ。

分散型決済ネットワークとステイブルコイン(価値の変動が少ないコイン)の Havven は本日(2月27日)、担保資金で2,500万米ドルを調達したと発表した。その目的は何か?価格の安定性を実現するよう設計されたユニークなデュアルトークンモデルにより、仮想通貨のボラティリティ問題に対処することだ。

その仕組みとは?

Havven の構造は、それ自体をサポートするシステムを通して、上昇する担保価格に左右されないようになっている。

デュアルコインのソリューションとして、Nomin という日常の経済取引で使われる安定的な仮想通貨(ステイブルコイン)と、ステイブルコインをサポートするリザーブトークン Havven が使われているのだ。同社は、ステイブルコインを使って取引を完了させたユーザから手数料を徴収している。その後、この手数料をリザーブトークンの所有者の間で分配し、システム維持に報いている。

設立者の Kain Warwick 氏はこう話してくれた。

既存の仮想通貨、とりわけビットコインは、お金の機能を果たしていません。あまりにもボラティリティが高く、まず購入できないからです。短期、中期でみた場合、お金には安定的な購買力のあることが重要です。分散型決済ネットワークとしての Havven を利用することで、安定的な購買力を保つ仮想通貨で取引が可能となります。それにより、保険契約や市場予測、分散型資産取引プラットフォームといった無数の分散型ソリューションの可能性が開かれるのです。

本日(2月27日)行われた投資は、バーチャル、リアルな世界両方のネットワーク構築に活用される。

Warwick 氏はこう語った。

トークンセールで得られた資金は、Havven ネットワークの構築に向け、その基金によって利用されます。それには世界中の主要市場での拠点設立、世界クラスのチーム構築、基金運営費の補填が含まれます。さらに、資金の相当部分が当初の段階でシステムを担保にするのに用いられます。

Havven は、お金や資産保有に関する既存の形態(勘定単位、交換手段、価値の貯蔵)に対応するデジタル決済の手段を提供している。ステイブルコインのシステムは、米ドルなど法定通貨のような安定した価値を持つデジタル通貨の新たな形態であるのと同時に、取引の普遍性や分散化といったビットコインの特性も併せ持つ。

Havven は、イーサリアムネットワーク上に構築されるオープンソースのプロトコルとしてリリースされている。そうすることで、さらなる分散型システムやプラットフォームの開発が可能となる。安定性を維持するために、Havven のシステムは参加者向けにキャッシュフローを生み出し、ステイブルコインをサポートする担保として使うことのできる市場価値を生み出す。システムの分散化と信頼性を保つため、各ユーザにはいつの場合でも利用可能な担保に対しトークンがどれほど発行されたかについて完全な透明性が確保されている。

では、Havven の今後は?

Warwick 氏は次のように述べた。

トークンセール終了後ほどなく、ネットワークのローンチが行われる予定です。これによりユーザは、Nomin の購入や取引ができるようになります。そこではネットワークに内在する価値が示されています。世界中にいるユーザが大人気の携帯電話を購入できるような販促のローンチを予定しています。

これは、Havven が現実世界の状況でどのように動作するかを示すものであるが、Warwick 氏は同時に、このシステムが持つ不正禁止機能についても教えてくれた。

Havven のシステムは不正をゼロに減少させます。ビットコインのような他の仮想通貨と同じように、ネットワーク内での全ての決済は不変だからです。

Havven のトークンセールは2月28日から始まる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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