
Image Credit: UnionSPACE
2月23日、東南アジアでコワーキングスペースを運営する UnionSPACE がオーストラリアのフィンテックに特化したコワーキングスペース運営会社 Stone & Chalk と南ジャカルタで提携をスタートした。
この提携を通じ、オーストラリアとインドネシアのフィンテックスタートアップは両社が運営する両国のコワーキングスペースを利用することが可能となる。
両国のスタートアップエコシステムのつながりを強化し、フィンテックスタートアップの成長を支援することを目標に、両社は利用者とベンチャーキャピタルや有望な投資家をつなぎ、ピッチの手助けもしていく予定。
UnionSPACE の CEO、Albert Goh 氏は e27への e メールでこう説明してくれた。
スペースを利用するだけでなく、インドネシアとオーストラリアのスタートアップはウェブ中継でお互いのイベントに出席してフィンテックの最新トレンドに関する知識も共有できます。両国のスタートアップが市場の動向や知識を共有し、希望するマーケットに効果的に参入できるように促します。
既存のインキュベーション・アクセラレータプログラムに加え、この提携ではメンバーの交換や市場統合プログラムも計画している。
同プログラムが求めるスタートアップの領域についての質問に対し、Goh 氏はこう答えた。
フィンテックスタートアップにはディスラプションを起こしてほしいのです。農業系フィンテック、資産管理、革新的金融サービス、ブロックチェーンベースのソリューションに取り組むスタートアップは有望なメンバー候補です。
SproutX と Chalk & Stone が開拓した農業系フィンテックの分野は、インドネシアの農業と金融サービスの間のギャップを埋めてくれるでしょう。
オーストラリアへの訪問と今後
Stone & Chalk との提携に加え、UnionSPACE は AFTech Indnesia との協力でフィンテックに特化したコワーキングスペース FintechSPACE も運営している。
このコワーキングスペースはフィンテックに携わるインドネシア人によるシドニーとメルボルンのフィンテックハブ訪問に続いて2017年11月に誕生した。
この2つの都市のフィンテックハブは政府、ベンチャーキャピタル、Australia Fintech Association(AFTech)の協力によって生まれた。
Goh 氏はこう語る。
オーストラリアの活気あるフィンテックエコシステムを紹介され、オーストラリア政府がフィンテックエコシステムの支援に本当に積極的なことがうらやましく感じられました。
こうしたフィンテックエコシステムにおけるポジティブな成果は、インドネシアでも再現できるのではないかと感じました。(中略)すぐに Fintech Association Indonesia に話を持ちかけ、FintechSPACE を独自に設立しました。AFTech を通じ、FintechSPACE で積極的な役割を果たしフィンテックエコシステムの発展に貢献してくれるであろう Financial Services Authority(OJK)とインドネシア銀行にも接触しました。
2016年5月のローンチ当初は Cre8 Community + Workspace という名称だった UnionSPACE のコワーキングスペースは、現在ジャカルタに5ヶ所(そのうち1ヶ所はショッピングモール内)、マニラに3ヶ所、クアラルンプールにもう1ヶ所存在する。
同社はほかの東南アジア市場での運営においても同様の提携を結ぼうとしている。
こうした相互提携を結ぶのはオーストラリアが初めてですが、まだこうした提携を結ぶ東南アジアの国を探しており、それぞれの国でディスラプティブなフィンテックスタートアップを支援することを目標にしています。
Goh 氏はこう締めくくった。
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