ゲーム特化インフルエンサーマーケティングの「Matchmade」——解析YouTubeチャンネル数200万超、所属インフルエンサーのリーチは2億人

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ゲームインフルエンサー・マーケティング・プラットフォームに参戦した Matchmade
Image Credit: Matchmade

Matchmade がインフルエンサー・マーケティングの領域に参戦した。同社はゲーム業界におけるブランドとインフルエンサーのマッチングに焦点を当てプラットフォームによって交渉やキャンペーンを自動化することでこの領域で一歩リードできると確信している。

ヘルシンキを拠点とする同社は YouTube 上にある2億以上の動画をリスト化して解析し、ゲームに関する200万以上のチャンネルを追跡している。データベースは2万タイトルのゲームを追跡しており、保持するインフルエンサーのネットワークのリーチは2億人だ。

ベテランゲーム開発者の Jiri Kupiainen 氏と Leo Lännenmäki 氏(Disney に買収されたRocket Pack の出身)が同社を設立した。CMO としてはかつて Supercell で PR やイベントを主導し、直近では Super Evil Megacorp の主力タイトル「Vainglory」の e スポーツタイトルを開発した Heini Vesander 氏、そして CFO には Digital Chocolate や Wooga で財務担当経験のある Eeva Hattara 氏が起用されている。

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Matchmade CEO Jiri Kupiainen 氏
Image Credit: Matchmade

Matchmade の CEO、Jiri Kupiainen 氏は2014年にゲームを作るために同社を設立した。最初のタイトルはマルチプラットフォーム対応のゲームだったが、成功はしなかった。そこで同社はゲームの発見、つまり山のようにあるタイトルの中からゲームを見つけてもらうことの難しさを学び、その後ゲーム発見プラットフォーム Play Field を開発するも、うまくはいかなかった。

その過程で、数多くのインフルエンサーの存在と、ゲーム開発者がタイトルを発売する上で彼らがどのように貢献しているかについて知ることとなった。

Kupiainen 氏は次のように語る。

ゲーム開発者やブランドが何を必要としているか、私たちはよく理解しています。ただ小さい努力を重ねていても事業拡大はできません。現実的なアプローチをこれまでの仕組みに適用し、プロセスを拡大、自動化できると思ったのです。

同社は2017年春に行われた Game Developers Conference でオープンベータ版をローンチした。プラットフォームの改良を続け、今では数多くの国々で利用されている。

Vesander 氏はこう語る。

ゲームのマーケティング、とりわけモバイルゲームについてはここ数年間で劇的な変化が起きています。競争がますます激しくなり、プレイヤーもどんどん選り好みするようになっていく中で、LTV を計算して UA に尽力しているだけではもう不十分です。マーケターはイベントや e スポーツ、インフルエンサーなどほかの要素にも着目しなければいけません。Matchmade 以前には、素晴らしいインフルエンサー・マーケティングのソリューションというものを見たことがありませんでした。チームに参加して、ゲーム会社がインフルエンサーたちとどう協力していくかを自動的にスケールアウトできるよう手助けし、同時にコンテンツ制作者のビジネス拡大の手助けをするのをとても楽しみにしています。

Matchmade プラットフォームの一画面.
Image Credit: Matchmade

同社はシリアルアントレプレナーで投資家でもある Henric Suuronen 氏も重役に加えた。同氏は King の傘下に入った Nonstop Games の共同設立者で、Digital Chocolate や Wooga でも様々なプロジェクトを指揮した経験がある。

Suuronen 氏は声明で以下のように述べた。

Matchmade はインフルエンサー・マーケティングの Google AdWords です。Matchmade のビジョンや、同社がもつ素晴らしいチーム、プラットフォームの技術やアプローチを見れば、投資とチームへの参加を決める上で悩むことなどひとつもありませんでした。Matchmade は絶大な可能性を持っています。

Matchmade には16名の社員がおり、これまで173万米ドルを調達している。ライバルも数多く存在する。InfluentialMavrckGameinfluencersSoulmates、Cheetah Mobile、Brandnew IOTapfluence などだ。

Kupiainen 氏はこう語った。

私たちの解析はすべてゲームを念頭に設計されており、ゲームとエンドユーザ向けのキャンペーンのために作られています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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