女性向け動画メディア「PATRA」運営が総額1.3億円の資金調達を実施、インフルエンサー独自ブランドのセレクトEC事業に注力

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同社取締役の鈴木真彩氏、同社代表取締役の海鋒健太氏

女性向けの動画メディア「PATRA」を運営するChotchyは3月15日、総額約1.3億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先はグローバル・ブレイン、SMBCベンチャーキャピタルおよび個人投資家。株式比率や払込日は非公開だ。

同社が運営する「PATRA」はInstagramとYoutubeを中心とした女性向け動画メディア。メイクやファッション、DIYといったコンテンツを配信している。1コンテンツあたりのリーチユーザーは約15万人で、同社が運営するPATRA関連のInstagramアカウントの総フォロワーは10万人を超える。ユーザーの60%以上は18〜24歳の女性、PCからのアクセスは0.1%だ。

2017年1月にはメディア事業を基盤としてオンラインアパレルブランド「mellowneon by PATRA」を公開。インフルエンサーとのコラボ企画を実施し、3月時点で日商120万円を突破している。購入の経路はほとんどが「Instagramから」と同社代表取締役の海鋒健太氏は語る。

「InstagramのアカウントトップページのURLからの購入が圧倒的に多いです。事前にInstagramのストーリー機能などで販売予告を発表すると、発売30分前に150人以上が集まることも。初回在庫は10分で売り切れました」(海鋒氏)。

インフルエンサーのオリジナルブランドが並ぶオンラインセレクトモール

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顔が写っていなかったり、普段のイメージを連想させる背景の写真をあえてイメージに使用

PATRAではPATRA Modelとしてソーシャルメディア上で活動するモデルも存在し、同社内にもインフルエンサーのタレント事務所的な機能を抱えている。ソーシャル上を主な活躍の場とする所属タレントたちは、インセンティブ制の他に固定給制をとっているパターンもある。

 同社は今後、培ってきたInstagramの活用をはじめとした基盤、ガールズマーケティングのノウハウを軸に、インフルエンサーのセレクトアパレル型Eコマース事業に注力していく意向だ。具体的にはインフルエンサーがセレクトした洋服やアクセサリーなどのアイテムを同社のEコマースプラットフォーム上で販売していく。これらを機に社名もChotchyからPATRAへ3月末頃に変更予定だ。

セレクトするアイテムは既に一般に販売されているものではなく、韓国の卸業者などから買い付けをして独自ブランドとして販売。ブランドのオリジナルページも同社が制作する。つまり、インフルエンサーとしては制作や仕入れ部分をカットして、独自のセレクトブランドを作ることができる。

「インフルエンサーが一番楽しんでできる座組みが大切だと思っています。実際インフルエンサーが心から楽しんでできる案件が少ないと感じていて、彼女たちだけが持つ写真や投稿時間をはじめとしたノウハウを尊重し、心から楽しんでもらうことでファンに伝わると思っています」(同社取締役の鈴木真彩氏)。

これらのブランドをモール化し、うさぎオンラインやインフルエンサー版BASEのようなプラットフォーム構築を目指していく。商品の種類は洋服を中心に現在70〜80種類のアイテムが用意されており、1ヶ月に30〜40種類づつ増えている。発送も1〜2日で実施し、多い日では1日100枚ほど売れることもあるそうだ。商品管理や発送は現時点では社内で担っている。

ブランドを作るインフルエンサーは基本的にオファー形式をとるそうで、年内には3人のインフルエンサーのブランドを立ち上げる予定だ。ライブコマース機能なども1機能として積極的に活用していく。今後は2019年末までに単月1億円の売り上げを目指している。

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