シンガポールのロボアドバイザースタートアップStashAway、シリーズAラウンドで530万米ドルを調達

by Tech in Asia Tech in Asia on 2018.3.28

StashAway 共同創業者(左から):Nino Ulsamer 氏、Michele Ferrario 氏、Freddy Lim 氏
Image credit: StashAway

過去数年にわたって、自動化技術や人工知能を使って人の行う金融アドバイスの役割を複製し、パッシブ運用を通じてユーザが財産を保全したり増やしたりするのを支援するスタートアップがシンガポールでは数社見受けられた。

これらのアドバイザーは銀行やファンド運用会社より手数料が安いため、オフラインの競合他社よりユーザの利益を増やすことができると考えている。しかし、彼らと彼らの支援者にとって、より差し迫った質問は、薄利でサービスを運用しつつ、自らの利益をどう稼ぎ出すかということではないだろうか?

ロボアドバイザーの新顔の一社である StashAway は今日(原文掲載日:3月23日)、シリーズ A ラウンドで530万米ドルを調達したと発表した。

投資家のほとんどは開示されていないが、このラウンドには元 Temasek Holdings のエグゼクティブや Asia Capital & Advisors 創業者の Francis Rozario 氏を含むファミリーオフィスのグループ、新たな投資家1名が参加したと StashAway は述べている。

今回の資金注入により、StashAway の資金調達総額は3回の資金調達ラウンドを通じて840万米ドルとなった。

StashAway の共同設立者兼 CEO の Michele Ferrario 氏(Eコマースプラットフォーム Zalora の元グループ CEO)は、調達した資金を使って、AI 技術のさらなる開発を通じてサービスを改善すると Tech in Asia に語った。また資金は、StashAway が今年後半にアジア太平洋地域の新市場に参入するのを支援するだろう。

売上の確保

ロボアドバイザー各社は、人が運用するミューチュアルファンド(いわゆる投資信託)や ETF のような確立された自動投資オプションと比較した優位性として、手数料の低さのほか、モバイルアプリやデスクトップインターフェイスを通じた使い勝手の簡単さを挙げる。

クライアントのために投資判断を行う、人によるプロフェッショナルチームでは、ロボアドバイザーに比べミューチュアルファンドマネージャーが高いオーバーヘッドとなる。個人金融サイト Seedly の CEO Kenneth Lou 氏によれば、彼らの典型的な手数料は初期投資額の2〜3%程度だ。これに比べると、ロボアドバイザーはモデリングとアルゴリズムに基づいて投資判断し、0.5〜1%の手数料を請求する。Lou 氏は、StashAway を最もしのぎを削る競合スタートアップである AutoWealthSmartly と比べ、シンガポールでは最も手数料の高いロボアドバイザーになった、と理解している。

しかし、SlashAway は、自らをユーザから最低残高を求めない唯一の存在であると述べている。

1日の終わりに、消費者は最も良い投資商品が何であるかを判断している。それは年間手数料が少し安いとか、インターフェイスの見栄えがいいとかの理由ではない。つまり、手数料が安いとか、ロックイン期間が無いとか、最低残高が低額に抑えられているとか、だけではロボアドバイザーは勝つことができない。」(Michele Ferrario 氏)

Ferrario 氏の意見によれば、StashAway を競合から差別化するのは、リスク管理に特化した独自の投資手法だ。

これはシンガポールの他のアドバイザーと違いは無いが、我々は小口投資家にも適格投資家にも、このレベルの投資の洗練性を提供する世界唯一のロボアドバイザーだ。

目減りが無いと言うつもりはないが、我々の技術はマクロ経済のデータを読んで、致命的な浮き沈みが生じないようにポートフォリオを管理している。(Ferrario 氏)

彼がそういうのはともかく、StashAway にとっての収入源は今のところ手数料のみだ。それだけでなく、同社やロボアドバイザー他社がさらなる売上を生み出し、収益の確保に向かえるかどうかは不明だ。

以上のことを考えれば、私たちが本当にスケールする必要があるビジネスモデルであることは言うまでもない。結果として、この分野で最高のプロダクトを作るために、我々は技術とチームに多大な投資を行ってきた。時間はかかるだろうが、我々は正しいことをしており、我々の予測をも超えつつある。(Ferrario 氏)

本稿は更新中であるため、必要に応じて追記する。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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