中国から世界初のブロックチェーン歯ブラシが登場、歯を磨くだけで仮想通貨のマイニングが可能に

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32teeth のブロックチェーン歯ブラシとアプリ
Image credit: 32teeth

ブロックチェーンは、今年最大のバズワードだ。しかしながら、この技術が愚かなクリエイティブの形で適用されるのを目にし始めている。中国で最も新しい事例が、深圳拠点の 32Teeth によるブロックチェーン歯ブラシだ。現在、JD Finance(京東金融)でクラウドファンディング中だ。

同社はブロックチェーン技術だけでなく、顔認識、センサー、ビッグデータなどを応用して、歯を本当にきれいにすることを目指している。同社が約束を果たせば、この歯ブラシは OCD(強迫性障害)で苦しむ人たちの間で人気のあるものになる可能性は高い。この歯ブラシアプリは、16の歯面清浄度を正確に識別し、ユーザのブラッシング活動データを分析し、強力なインテリジェント通知機能を提供する。そして、歯を磨く方法に、文字通り内なる目を与える AR(拡張機能)機能を提供してくれる。

32teeth のブロックチェーン歯ブラシのアプリは、どの部分を入念に磨くべきかを教えてくれる。
Image credit: 32teeth

32teeth のブロックチェーン歯ブラシのアプリは、どの部分を入念に磨くべきかを教えてくれる。

この歯ブラシは32本(成人の歯の平均数)ある一つ一つの歯を、言わば仮想通貨の採掘場にしようとする。歯を定期的にブラッシングすると、さらに多くの歯ブラシ、歯磨き、歯科衛生サービスに交換可能なトークン「AYA(中国語で愛牙幣、文字通り、「歯を愛するコイン」という意味)」といった報酬がもたらされる。

あるコメンテーターが、彼の母親が可能な限りタダで報酬を手に入れようと犬に歯ブラシを噛ませるのではないかと心配するなど、このプロダクトをバカにする人もいたが、多くの消費者はこのアイデアに興奮しているようだ。このハイテク歯ブラシは、プロジェクト実施に必要なクラウドファンディング目標額10万人民元(約170万円)を既に上回る金額を集めているが、クラウドファンディングは今年5月まで続く予定。

中国は最近、他にも奇妙なブロックチェーンのアイデアの発祥地となった。その一つの事例は、Acute Angle(鋭角)製の三角形型仮想通貨マイナーで、同社のウェブサイトに掲載されたビデオでは「安定したブロックチェーン精神」を約束すると説明している。

Acute Angle PC
Image credit: Acute Angle(鋭角)

しかしながら、未来の話に聞こえるブロックチェーンプロジェクトを破棄するのに、早計であるべきではない。ブロックチェーンは、IoT デバイスの開発で重要な役割を果たす可能性がある。情報を処理・記録する安全な方法を提供するからだ。Huawei(華為)や Lenovo(連想)などの企業は、既にブロックチェーンベースのスマートフォンを計画している。中国のスマートデバイス企業 Lifesense(楽心医療)も先週、ブロックチェーン技術を使ったハイエンドのスマートウォッチを発表した。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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