中国ライブストリーミング大手YY(歓衆時代)、eスポーツ動画配信部門「Huya(虎牙)」を分離しアメリカでIPOを申請

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Image credit: Huya(虎牙)

中国の動画ライブ配信サービスのYY(歓衆時代)は、ゲーム動画部門であるHuya(虎牙)を分離し、単独でのIPOを目指している。同社は登録書の草稿を内密に米国証券取引委員会へ提出しており、アメリカ市場への上場を狙っている。

親会社のYYはこのニュースを年間報告で公のものとしたが、IPO のスケジュールや規模についてのさらなる言及はなかった。Bloomberg の以前の報道によると、ゲーム部門の評価額は約2億米ドルとなっている。

YY の会長で現 CEO の David Xueling Li(李学凌)氏は、次のように語っている。

2017年第4四半期には、YY Live と Huya 両方により、モバイル動画ライブ配信サービスのアクティブユーザ数は前年比36.6%増加し7,650万人となり、ライブ配信サービスの課金ユーザの総数は昨年比25.0%増の650万人となりました。

Huya の伸長を続ける財務状況も投資家にとって興味深いものだ。同部門の純収益の総額は昨年の3億3,900万人民元(約57.4億円)から2017年第4四半期は2倍に近い7億4,100万人民元(125.5億円)となっている。

中国のライブ配信ブームはオンラインショッピングから教育まで幅広い分野に及んでいるが、中でもゲームはブームの発端でありすでに多くの大手サービスが乱立している。Huya のほかに、中国版 Twitch の Douyu(斗魚)も香港での IPO に3億から4億米ドルの評価額で参戦するとの噂がある

ゲーム動画配信が急速に盛り上がっている主な要因は大人気のeスポーツ業界にある。2016年には30億米ドルにもなると評価された中国のeスポーツ市場は、CTI の e スポーツに関する報告では2017年末には2億2,000万人もの観戦者数になると予想されている。

2017年には動きがなかったものの、以前から長く噂されてきた中国からの IPO 参入者が動きを見せ始めている。地元メディアは Xiaomi(小米)の上場のニュースで湧き上がっている。先週、動画配信サービスの iQiyi(愛奇芸)とアニメ配信プラットフォームの Bilibili(嗶哩嗶哩)の2社がアメリカで IPO を申請した。

【via Technode】 @technodechina

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