22億人の顧客を解析したKARTEが27億円調達ーー企業に「顧客目線」を与えるCXプラットフォームへ

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プレイド代表取締役の倉橋健太氏

サイト訪問客のリアルタイムデータ解析「KARTE」を提供するプレイドは4月19日、フェムトパートナーズ、Eight Roads Ventures Japan、三井物産、三井住友海上キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタルなどを引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。

株式による増資に加え、みずほ銀行などの金融機関からの借入を含めた調達資金は総額で約27億円。株式比率などの詳細は非公開。なお、既存株主でもあるフェムトグロースキャピタルとEight Roads Ventures Japanからこれまでに6億5000万円を調達しており、累計調達額は約34億円になる。

プレイドの従業員数は全ての契約形態を含めると90名ほど。KARTEの公開は2015年3月で、2年経過した3月時点での導入社数は1430社に上る。3年目からは導入社数は非公開とし、代わりに同サービスで解析した累計ユーザー数を22億人と公表している。また、導入している企業の約半数がコマース企業であることから、そこで発生した流通総額が5480億円であることも明らかにした。なお、同社代表取締役の倉橋健太氏に確認したが、これはユーザーが導入企業のサイトに訪問し、実際に物を購入したことが確認できている数値になる。

リリースによれば、同社は2017年3月の単月黒字も達成しており、調達した資金は大きくマーケティング、全職種の採用強化、海外進出の資金として使われる。

ウェブ接客からCXプラットフォームへ

KARTEは従来、アクセス解析やマーケティング関連ツールで「1PV」「1UU」と表現されてきた単なる数値を実際の来店機会として捉え、より細かい行動を解析しながらそれに合わせた対応を可能にする「ウェブ接客」というカテゴリを切り開いてきた。

3年目となる同社はこれまでのコンセプトをそのままに、より顧客中心のマーケティング解析サービスを提供すべく新たに「CXプラットフォーム」を標ぼうするという。倉橋氏は導入企業での利用流通総額が大きくなる中、他のマーケティングツールとの違いをこう説明する。

「(導入企業の話として)KARTEは人を可視化してくれるので、誰に何を買ってもらってどうして欲しいのか、そういった顧客目線になれる。従来のツールは(売上や設定指標を上げる)企業目線のものが多く、ユーザーの声を理解してアクションを促すものはなかった」。

2011年から毎年公表されているChief Marketing Technologist Blog作成のマーケティングカオスマップが示す通り、ツールは毎年増え続けている。多くが自動化を謳いながら、実際の導入には高額のコンサルティング・フィーが必要になることもある。倉橋氏も「使いこなすために頑張れというのはおかしい」と言っていたが、まさにその世界観だ。

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Chief Marketing Technologist Blog作成

KARTEはウェブではなかなか見えづらい顧客を徹底的に見える化することで、マーケティングを本来あるべき顧客視点に戻そう、という考え方が根底にある。実店舗ビジネス、特に接客の現場では当たり前のことをウェブに持ち込む。導入する企業や利用を示す流通総額、解析ユーザー数が伸びているのはこの考え方が受け入れられている証拠と言える。

KARTE自体は4月に入って大きくリニューアルも果たしており、特にリアルタイムなユーザー行動の可視化がより使えるものになった。今回導入されたスコア機能では、ユーザーの体験を計測し、満足や不満足といった体験を可視化することで対応すべき顧客をあぶり出す。

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また、従来もタイムライン状態で訪問してきたユーザーを1UUずつ解析し可視化していたが、今回のリニューアルでさらにそれを進化させ、実際にどのようなサイト動線を辿ったのか、管理者側でミラーリングできる仕組みも導入している。これによって、ユーザーがいつ、どこで、どのような状況でアクションしたのかを一目で判断することができるようになった。

倉橋氏はこれらのリニューアルを通じて顧客中心の解析文化を作り、独自のポジショニング獲得および拡大を目指す。

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