Facebook、第1四半期で5億8300万件のフェイクアカウントを削除、不適切コンテンツ対応状況レポートを初公開

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Photo by Tim Bennett on Unsplash

Facebookはスパム、ヘイトスピート、その他不適切なコンテンツの対応に取り組んでいるが、日々どれほどのコンテンツを削除、マークしているかに光を当てている。

15日にFacebookは初の「コミュニティスタンダード実施レポート」を公開し、暴力的な画像や成人向けヌード、性的な行為、テロリストのプロパガンダ、ヘイトスピーチ、スパムといったコンテンツに対してどのような対処を取ったかを詳細に明かしている。

もっとも特筆すべき数字の一つが、2018年の第一四半期というここ3ヶ月で5億8300万のフェイクアカウントを削除し、その数は2017年の第四四半期の6億9400万件から減少しているというものだ。この数字には、Facebookが登録前に捕らえたという「何百万」のフェイクアカウントは含まれていない。

Facebookはこのレポートが出る数週間前には、どのようにコンテンツの取り締まりを実施するかについての社内指針の詳細を初めて公開していた。

この数字だけでも、Facebookがどれだけすさまじい数のフェイクアカウントに対応しているかが分かるだろう。同社は先日、顔認識技術を使って、他人の写真をプロフィール写真に使っている可能性があるフェイクアカウントを特定すると発表している。

一方で、ワシントンポストの最近の報道では、Facebookの顔認識技術は、22億という全ユーザーが投稿した写真をすべてスキャン済みではなないため、フェイクアカウントの検知という点ではその効果は限定的であろうとも書いている。

2018年の第一四半期に削除、またはマークした不適切なコンテンツの内訳は以下の通りだ。

  • 2100万件の成人ヌードや性的な行為のコンテンツを削除。そのうち96パーセントはFacebookのツールによって最初に特定できた。
  • 350万件の暴力的コンテンツを削除または警告ラベルを課した。86パーセントがFacebookのツールによって特定。
  • 250万件のヘイトスピーチを削除。38パーセントがFacebookのツールによって特定。

この数字から、ヘイトスピーチの多くは今も他の人々の通報に頼っていることが分かる。これは、マーク・ザッカーバーグCEOも以前述べていたことだが、ヘイトスピーチを特定するAIシステムを作ることは乳首を検知するシステムを作るよりもずっと難しいということだ。

現在の課題は、Facebookのプロダクトマネジメント担当VPのガイ・ローゼン氏が今回のレポートについて発表したブログでも書いていたように、AIシステムが最悪なコンテンツを捕まえる上で十分に効果的なものになるまでにはまだ数年要するだろうということだ。

だが、ヘイトスピーチを適切に取り締まることができなければ、AIによるソリューションが開発される前に、ユーザーがFacebookから離れてしまう可能性もある。

Facebookは、今後も半年ごとに最新の数字を提供し続けるという。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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