奇しくも、福岡の一大スタートアップ拠点となった Fukuoka Growth Next は創設から1周年を迎え、これまでに170社超のスタートアップや団体が入居し、そのうち19社が合計37億円を調達するまでに成長した。先月発表されたヤマップのシリーズ B ラウンド調達は、この合計金額をさらに押し上げることになるだろう。
ginco の森川夢佑斗氏、近畿大学教授の山﨑重一郎氏、nayuta の森山瞳氏を交えてのブロックチェーンに関するセッション。モデレータは、ミスターエクスチェンジの波止紗英氏が務めた。ブロックチェーンが将来実現できることの可能性、Proof of Work などに対する解釈が、各者各様で興味深い内容となった。
Taiwan Startup Meet-up Image credit: Masaru Ikeda
福岡市はかねてから台湾スタートアップの招致活動に積極的だが、今回の明星和楽は SLUSH Tokyo の直後に開催されたこともあり、SLUSH Tokyo に参加した台湾スタートアップが台湾への帰路で福岡に立ち寄り、明星和楽に参加した。台湾スタートアップ総勢10社が Taiwan Startup Meet-up に参加。
不用品なら何でもレンタルに出すことのできるマーケットプレイスの Fat Lama は、イギリスを拠点とする新興ベンチャーキャピタルファンドの Blossom Capital がリードするシリーズ A ラウンドで1,000万米ドルを調達した。この案件には、Atomico のほか以前からの投資家である Y Combinator も参加した。 2016年にロンドンで設立された Fat Lama は、自転…
不用品なら何でもレンタルに出すことのできるマーケットプレイスの Fat Lama は、イギリスを拠点とする新興ベンチャーキャピタルファンドの Blossom Capital がリードするシリーズ A ラウンドで1,000万米ドルを調達した。この案件には、Atomico のほか以前からの投資家である Y Combinator も参加した。
2016年にロンドンで設立された Fat Lama は、自転車、車、住宅など自分が所有している物でマネタイズできる数あるマーケットプレイスの1つである。Fat Lama のピアツーピア(P2P)マーケットプレイスを使えば、ユーザはカメラやドラム、ドローン、DJ機器、ビデオゲームなどあらゆるモノを(無理のない範囲で)貸し出せる。
Fat Lama は以前にも300万米ドルを調達していたが、今回調達した1,000万米ドルと合わせて、チームの拡張とアメリカでの事業拡大を計画しているとコメントした。現在イギリス全土でサービスを展開しており、1月にはニューヨークでローンチしたばかりだ。アメリカ全土での展開に合わせて、都市専属のマネージャーを採用していくという。ニューヨークでの成長はロンドンと比較して3倍早いとしており、プラットフォームで取引している貸主の中には毎月1万米ドル稼ぐ人もいるという。
さらに、Fat Lama は同社マーケットプレイスでの全ての取引に最高3万米ドルの保険をかけているが、これはユーザが高級品を貸し出す際には大事な要素となる。極めて高い価格を理由として多くの関心を呼びそうな品物の場合には特に当てはまる。
所有よりはアクセス
Fat Lama Image credit: Fat Lama
Fat Lama は、自宅のシェアリングや物流、売買プラットフォーム、人材採用など無数の業界でマーケットプレイスが急増するというテックシーンで広くみられるトレンドに乗ろうとしている。同社の考え方は全く新しいものではないが、ここには「所有よりはアクセス」という大きな変化が表れている。これはどの業界でも私たちが目にしているものだ。例えば音楽業界では、ストリーミングがダウンロードを凌いでしまった。
Fat Lama は、今回のシリーズ A に投資した3社のほかに、著名な投資家からも資金提供を受けた。その顔触れには Greylock Partners、Gmail 考案者の Paul Buchheit 氏、Zynga の共同設立者 Justin Waldron 氏などがおり、いずれもシードで投資を行った。Y Cominbator のほか、シリーズ A をリードした Blossom Capital もかつて投資をしたことがある。
Blossom Capital の設立者である Ophelia Brown 氏は次のように述べている。
2007年に設立された Flipkart は、2012年に Amazon がインドに進出して以降苦戦を強いられ、2016年にはマイノリティ投資家の Morgan Stanley に数度バリュエーションを切り下げられた。近接する競合で世界的な E コマース大手である Amazon でも払っていないような給料額が、Flipkart ではトップ従業員に不当に支払われているとの報道がなされ、Flipkart は業界関係者からの激しい応酬にさらされることとなった。
Flipkart はシェア拡大を狙って、これまでに複数の同業との合併を試みており、eBay India との買収には成功したものの、Snapdeal との買収は破断に終わった。ソフトバンクは Snapdeal にも出資していて、当初は Snapdeal を Flipkart に買収させ(統合させ)てから筆頭株主の座を獲得したかったようだが、買収の破断から競合する2社へ出資している状態という〝ねじれ現象〟が続いていた(ただし、Snapdeal への出資は SoftBank Vision Fund ではなく、ソフトバンクからの出資とみられる)。
フランスのライドシェアリングサービス大手の BlaBlaCar はこの度、パリに本社を置く Less を買収した。Less はカープーリングアプリのベータ版を4ヶ月前にローンチしたばかりである。買収の詳細な条件は明らかにされていない。 BlaBlaCar は2006年の設立以来、Accel や Index Ventures といった著名な投資家から3億3,000万米ドル以上の資金を調達しており、フ…
パリの BlaBlaCar 本社 Image Credit: Chris O’Brien
フランスのライドシェアリングサービス大手の BlaBlaCar はこの度、パリに本社を置く Less を買収した。Less はカープーリングアプリのベータ版を4ヶ月前にローンチしたばかりである。買収の詳細な条件は明らかにされていない。
BlaBlaCar は2006年の設立以来、Accel や Index Ventures といった著名な投資家から3億3,000万米ドル以上の資金を調達しており、フランスで最も潤沢な資金を持つスタートアップの1つとなっている。同社が2015年にシリーズ D ラウンドで調達した2億米ドルは、フランスのスタートアップが1回の資金調達ラウンドで調達した金額としては現在でも歴代最高額である。このラウンドにより、BlaBlaCar の評価額は16億米ドルまで上昇した。同社は現在では22ヶ国に6,000万人の会員を抱えているという。
Less は2016年に、Criteo(2013年にナスダックに上場した、フランスのアドテック企業)の共同設立者である Jean-Baptiste Rudelle 氏によって設立された。都市型カープーリングアプリを主体とする Less は、BlaBlaLines のコア事業との親和性が高かったということだ。
Less は12月のローンチまでに1,900万米ドルという多額の資金を調達したが、投資家には BlaBlaCar へ出資している Index Ventures が含まれていた。この生まれたてのスタートアップは、ローンチからわずか数ヶ月で売却という選択をしたことになる。この事実から、ライドシェアリング、カープーリング、そして広域配車アプリ業界の競争がますます熾烈になりつつあることが読み取れる。業界内で既に地位を確立した企業と協力できるのであれば、あえて独力で事業を進める理由はないだろう。
Less は、モビリティ分野においてスケーラブルな市場を築くことに強い関心を持っています。また、合併した暁には、業界内で地位を確立した企業にチームの力を惜しみなく提供したいと考えています。
Less のオフィスは速やかに BlaBlaCar のオフィスに統合され、Lessブ ランドは廃止される予定である。結局のところ、市場に4ヶ月しか存在しなかった Less ブランドを推し進める意味はあまりないということだろう。今回の取引は、アキュハイヤー(人材獲得を目的とした買収)という側面が強いように思われる。