
パーソナライズされたスナックBOXの定期配送サービス「snaq.me」を運営するスナックミーは5月22日、同サービスの試食BOX「snaq tasting box」の提供開始を発表した。
同社が運営するsnaq.meは、2016年2月に開始されたパーソナライズされた”食べた後の罪悪感が少ないお菓子”BOXの定期配送サービス。好みやこだわりに関する質問に回答することで、パーソナライズされたお菓子BOXを提供する。
提供可能なお菓子は累計600種類以上で、内8種類を同社が開発したアルゴリズムによりユーザーへ提供する。現在は2週間と4週間のプランを提供しており、毎回の評価やリクエストが次回のお菓子の種類に反映される仕組みだ。
今回ローンチした「snaq tasting box」は12種類の試食用スナックの詰め合わせで、「食品ECの課題とされる試食ができない不安を解消するためのもの」だ。試食したスナックの味覚や食感をフィードバックすることで、ユーザーの味覚の好みがプロファイリングされ、定期配送されるお菓子の種類に反映される。
ボストンコンサルティングのコンサルティング業務やディー・エヌ・エーのベンチャー投資業務に携わった同社代表取締役の服部慎太郎氏が、なぜお菓子の領域でビジネスをしようと思ったのかーー聞いてみたところ、下記のように回答してくれた。
「自身も間食習慣があり、娘ができたタイミングで改めて健康について考えなおしたんです。マルシェは高くて買いにくいし、手軽に食べられる健康的なお菓子ってないのではと思いました。市場的規模的にも実は3兆円ほどあり、多くの家庭が月5800円程度使っているので成長性もあると感じています」(服部氏)
嗜好のプロファイリングは、味覚センサーを提供するAISSYとの協力により全種類のスナックデータから実施している。スナック毎の⽢味や塩味、苦味、酸味、旨味を定量化し、あわせて食感、風味のデータを活用してパーソナライズする仕組みだ。
ユーザー数は数千人で、女性が95%。4週間に1回のペースを選択しているユーザーが多いということだ。子供と同じものを食べたい母親ニーズなどもあり、子供向けにはお菓子3種類の「tasting box」も提供している。
配送されるお菓子は同社の社員であるパティシエをはじめ、社内での開発が基本だ。企画・開発後には外部での制作となる。他社のものをアレンジしたお菓子などもあり、地方の中小菓子メーカーとの連携が多いそうだ。
ユーザーからフィードバックをもらい、味覚データを正確に分析できることから、調査的な部分の展開も考えられるが、「今後はもしかしたら有り得るが、現時点では考えていない」(服部氏)ということだった。
2016年から2017年にかけて数千万円規模で資金調達をしているという同社。今後はユーザーデータをもとにした商品開発や菓子メーカーとの協力により、有効なデータを集められる仕組みづくりを目指す。
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