2007年に設立された Flipkart は、2012年に Amazon がインドに進出して以降苦戦を強いられ、2016年にはマイノリティ投資家の Morgan Stanley に数度バリュエーションを切り下げられた。近接する競合で世界的な E コマース大手である Amazon でも払っていないような給料額が、Flipkart ではトップ従業員に不当に支払われているとの報道がなされ、Flipkart は業界関係者からの激しい応酬にさらされることとなった。
Flipkart はシェア拡大を狙って、これまでに複数の同業との合併を試みており、eBay India との買収には成功したものの、Snapdeal との買収は破断に終わった。ソフトバンクは Snapdeal にも出資していて、当初は Snapdeal を Flipkart に買収させ(統合させ)てから筆頭株主の座を獲得したかったようだが、買収の破断から競合する2社へ出資している状態という〝ねじれ現象〟が続いていた(ただし、Snapdeal への出資は SoftBank Vision Fund ではなく、ソフトバンクからの出資とみられる)。
フランスのライドシェアリングサービス大手の BlaBlaCar はこの度、パリに本社を置く Less を買収した。Less はカープーリングアプリのベータ版を4ヶ月前にローンチしたばかりである。買収の詳細な条件は明らかにされていない。 BlaBlaCar は2006年の設立以来、Accel や Index Ventures といった著名な投資家から3億3,000万米ドル以上の資金を調達しており、フ…
パリの BlaBlaCar 本社 Image Credit: Chris O’Brien
フランスのライドシェアリングサービス大手の BlaBlaCar はこの度、パリに本社を置く Less を買収した。Less はカープーリングアプリのベータ版を4ヶ月前にローンチしたばかりである。買収の詳細な条件は明らかにされていない。
BlaBlaCar は2006年の設立以来、Accel や Index Ventures といった著名な投資家から3億3,000万米ドル以上の資金を調達しており、フランスで最も潤沢な資金を持つスタートアップの1つとなっている。同社が2015年にシリーズ D ラウンドで調達した2億米ドルは、フランスのスタートアップが1回の資金調達ラウンドで調達した金額としては現在でも歴代最高額である。このラウンドにより、BlaBlaCar の評価額は16億米ドルまで上昇した。同社は現在では22ヶ国に6,000万人の会員を抱えているという。
Less は2016年に、Criteo(2013年にナスダックに上場した、フランスのアドテック企業)の共同設立者である Jean-Baptiste Rudelle 氏によって設立された。都市型カープーリングアプリを主体とする Less は、BlaBlaLines のコア事業との親和性が高かったということだ。
Less は12月のローンチまでに1,900万米ドルという多額の資金を調達したが、投資家には BlaBlaCar へ出資している Index Ventures が含まれていた。この生まれたてのスタートアップは、ローンチからわずか数ヶ月で売却という選択をしたことになる。この事実から、ライドシェアリング、カープーリング、そして広域配車アプリ業界の競争がますます熾烈になりつつあることが読み取れる。業界内で既に地位を確立した企業と協力できるのであれば、あえて独力で事業を進める理由はないだろう。
Less は、モビリティ分野においてスケーラブルな市場を築くことに強い関心を持っています。また、合併した暁には、業界内で地位を確立した企業にチームの力を惜しみなく提供したいと考えています。
Less のオフィスは速やかに BlaBlaCar のオフィスに統合され、Lessブ ランドは廃止される予定である。結局のところ、市場に4ヶ月しか存在しなかった Less ブランドを推し進める意味はあまりないということだろう。今回の取引は、アキュハイヤー(人材獲得を目的とした買収)という側面が強いように思われる。
Leonardo Render のチーフストラテジーオフィサー Delong de Metz 氏 Image credit: “Tex” Pomeroy / THE BRIDGE
Leonardo Render のチーフストラテジーオフィサー Delong de Metz 氏が1位を獲得した。彼は(ステージから安全に飛び降りるくらい)エネルギーあふれる青年で、今年の初めての日本のピッチコンペティションで、優勝メッセージを述べた。ニューヨークのマディソンアベニューに本社を置く、この映像レンダリングサービスの会社は、事業がうまく展開できる準備が整ったと確信した。
Black Insurance のチーフビジネスデベロップメントオフィサー Liina Laas-Billson 氏 Image credit: d10e
2位は、ブロックチェーン上のデジタル保険会社 Black Insurance のチーフビジネスデベロップメントオフィサー Liina Laas-Billson 氏が獲得。エストニアの同社はピッチで、自社のプラットフォームが保険ブローカーと資本を直接結びつけ、バーチャルな保険代理店をローンチできると説明した。
Cereal Finance の共同創業者兼 CEO Sergey Vart 氏(左)と審査員 Image credit: “Tex” Pomeroy / THE BRIDGE
3位は、サンクトペテルブルクを拠点に資産ベースのローン向けブロックチェーンエコシステムを提供する Cereal Finance の共同創業者兼 CEO Sergey Vart 氏はが獲得した。最後に、聴衆賞は、P2P 金融向け非中央集権型エコシステムを提供する、シンガポールの ZPER(マーケティングマネージャーの DK Yoon 氏によれば、ジーパーと発音)が獲得した。
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