ワンファイナンシャル、レシートをスマホ撮影するだけで現金がもらえるアプリ「ONE」をローンチ

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「ONE」
Image credit: One Financial

【12日18時更新】社名をワンフィナンシャルから、ワンファイナンシャルに修正。

東京を拠点とするフィンテックスタートアップのワンファイナンシャルは12日、レシートをスマホ撮影するだけで現金がもらえるモバイルアプリ「ONE」をローンチした。iOS 向けに AppStore からダウンロードできる。

ONE ではアプリでレシートの写真を撮影するだけで、瞬時にアプリ内ウォレットに10円が振り込まれる仕組み。ユーザは好きなタイミングで出金が可能で、出金先は国内ほぼすべての金融機関に対応している。現金化されるレシート枚数の上限は1日10枚までなので、月あたり3,000円程度までレシートの現金化が可能になる。なお、出金時には振込手数料として1回あたり200円の負担が必要。

ONE を考えついた背景について、ワンファイナンシャルの創業者で CEO の山内奏人氏は、次のように語ってくれた。

オンラインでの決済はもとより、(T ポイント や Ponta などが普及したこともあり)オフライン決済に関わる量的なデータはとれるようになった。しかし、どういった個人がどういう購買活動をしたかなど、細かい情報はとれていない。レシートとユーザの属性を結びつけることで、どこでどういう広告を打ったらいいかを検討できる材料にするなど、新しいマーケティングツールにしていけたらいいと考えた。

「ONE」
Image credit: One Financial

レシートは、店でそれを手にした消費者にとっては、ただの紙くずかもしれない。事実、財布がかさばるのを嫌って、店頭でレシートを受け取らなかったり、備え付けのゴミ箱に捨てたりする人は少なくない。しかし、それを受け取る人(例えば、広告代理店)によっては、大きな価値を持ったデータになることがある。ワンフィナンシャルが ONE で実現しようとしているのは、まさにテクノロジーを使って、一見不要なデータを本当に必要とする人とマッチングしようというものだ。

ワンフィナンシャルでは今後、あらゆるものを現金化できるしくみをサービスのラインアップに追加していく予定。ONE については、当初レシートは1枚10円で買い取るものの、利用動向を見ながら1枚あたりの買取価格は下げる方向で調整しつつ、撮影された写真をデータ化する過程については、人の目と人工知能読取のハイブリッドでコストの圧縮を図るとしている。

ワンフィナンシャルは、昨年10月にクレジットカードによる決済アプリ「ONE PAY(ワンペイ)」をローンチ。同月、インキュベイトファンドと D4V からプレシリーズ A ラウンドで1億円を調達している。

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