
Image credit: EC-GAIN
ファンとのつながりで売上を伸ばすことを目指すソーシャル EC プラットフォーム「temite(テミテ)」を運営する EC-GAIN は、琉球銀行子会社のりゅうぎん総合研究所が運営する「BOR ベンチャーファンド」からの資金調達と、琉球銀行からの借入により約3,000万円を調達したと発表した。BOR ベンチャーファンドは2億円規模で今年2月に組成され、4月には HR テック企業のサイダスに出資したことを明らかにしている。
EC-GAIN は、かつて楽天で EC コンサルタントとして在籍し、EC 店舗支援の成果から3度にわたり社長賞の表彰を受けたことのある村田薫氏により創業。E ストアやスタートトゥデイなど、E コマースプラットフォーマーで勤務経験のある人々を含め、7名でチームを構成する創業2年目のスタートアップだ。同社は2017年から2018年にかけて実施された「Okinawa Startup Program」に採択され、これが今回の資金調達にきっかけとなった。

Image credit: Masaru Ikeda
temite は、SNS や個人メディアを利用して成果報酬型の紹介サービスを誰でも利用できるように設計した EC プラットフォーム。サプライヤーが応援者であるアンバサダーを募り、商品を広めてもらう上でのアプローチと報酬を設定。 アンバサダーの提案に応じてユーザーが商品やサービスを購入するとサプライヤーからアンバサダーに報酬が支払われる。誰かのおすすめによって購入を決める消費ニーズを活かして事業者が簡単に販路拡大でき、紹介者が成果報酬で稼ぐことが可能になるサービスだ。
EC-GAIN では temite のプレオープンを8月に予定しており、それに向けて13日からは、temite サプライヤーの事前申込の受付を開始している。先着100名のサプライヤーには、プレオープン期間中の利用料金が無料、またカード決済手数料も無料になる特典が付与される。

Image credit: EC-GAIN
ソーシャルコマースやソーシャル EC といったコンセプトは、THE BRIDGE 上でもかなり多くの記事が見つかることからもわかるように、特段目新しいものではない。ただ、プラットフォーマー側がキープレーヤーになりがちなソーシャル EC の業界において、サプライヤーがイニシアティブを取りやすいようにしている点について、temite は少しこれまでのプラットフォームとは異なるかもしれない。スマートフォンだけで運用できる点については、サプライヤーの参入ハードルを引き下げることに貢献するだろう。
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