ピックアップ:Measuring healthy conversation via Twitter Blog
ニュースサマリ:Twitterがコミュニケーションの健全性を計測するための研究を2つのチームと推進すると発表している。これは3月に公表された応募プログラムの結果発表で、エンジニアリングやプロダクト、機械学習、データサイエンス、法律などを専門とするTwitterの社員からなる選定委員会で選考された。応募総数は230件以上。
話題のポイント:国内で「クソリプ」と呼ばれるヘイト表現が散見されるTwitterですが、現状ではブロック&ミュート、キーワード除去という手動対応の他に「不適切な内容を表示しない」設定なるものがあります。これが実際は曖昧で「え、そんなこと言う人だったっけ」と思うような方でも「不適切な発言」指定を食らってる場合に遭遇するわけです。この対策ということですね。選ばれたのは次の2チーム。
1:ライデン大学、シラキュース大学、デルフト工科大学、ボッコーニ大学の教授たちが手がけるのが「Echo chambers and uncivil discourse(エコーチェンバー現象と無礼な会話)」。Twitter上でどのような視点のやりとりが発生しているかを計測し、寛容/不寛容の区別を計測するアルゴリズムの開発に取り組みます。
2:オックスフォード大学とアムステルダム大学の教授が手がけるのが「Interactions and decreasing prejudice(インタラクションと偏見の減少)」。どうやったら偏見に満ち溢れたユーザーの発言を減らすことができるかの研究を進めるそうです
特に2つ目の研究はグループコミュニケーションで積極的な感情や複数の思考が入り混じると、偏見が減るという仮説があるようです。日本語はいつものごとく蚊帳の外かもしれませんが、少なくともアルゴリズムが適用できればそう遠くない内に導入もできるかもしれません。もちろんその前提となる研究が成功すれば、ですが。
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