中国のブロックチェーントレンドTOP10〜TechCrunch杭州で行われた、500 StartupsパートナーEdith Yeung氏の講演から

by TechNode TechNode on 2018.7.6

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ブロックチェーンと仮想通貨という2つの用語は、テック投資の世界で最も頻繁に使われるバズワードである。世界中で進行している仮想通貨の熱狂により、ほんの一握りの人しか十分に理解していないこの技術に、実に多くの人がのめり込んでいる。

7月2日に TechCrunch Hangzhou(杭州) のイベントで講演した Edith Yeung 氏(500 Startups の中華圏トップ)は、世界のテック大手企業を支配し続けるであろう10の仮想トレンドについて語った。

1.仮想の世界はフラットかつグローバル

Yeung 氏によると、中国のテックプロジェクトが欧米から見て「カッコいい」と思われていない時期がかつてあった。しかし現在、特にブロックチェーンのプロジェクトについては当てはまらない。アメリカにおいて実に優れたブランドを構築している有望な中国系プロジェクトの例は事欠かない。Neo、Qtum、Tron、Nebulas などはその一例で、国際的なコミュニティから多くの尊敬を集めている。多くのブロックチェーンプロジェクトが成長していくためには、世界からの支援が必要だと Yeung 氏は続けた。

2.仮想ヘッジファンドの台頭

仮想プロジェクトへの投資主体は Sequoia や IDG といった「古典的な VC」ではなく、Fenbushi Capital(分布式資本)など新手の投資家や Huobi(火幣)、Binance(幣安)といった取引所である。後者は仮想プロジェクトに積極投資する投資部門を擁している。同じ現象がアメリカでも見受けられており、Yeung 氏は「これらは全てここ2年で立ち上げられた新しいファンドであり、トークンプロジェクトへの投資に注力している」と述べた。

3.インフラプロトコルは今でも投資家のお気に入り

米中両国におけるプロジェクトでは、ブロックチェーンのインフラ構築に注力がなされている。対象分野はスケーラビリティ、暗号技術、スマートコントラクト、シャーディングなどだ。

4.B2C プロトコルはアジアで成長中

B2C プロトコルは、アメリカよりもアジアや中国で間違いなく人気が高まっています。(Yeung 氏)

例えば Castbox は最近、北京を拠点とする ContentBox と提携した。この会社はデジタルコンテンツに特化したインフラのスタートアップだ。Nervos もまた中国を拠点とするブロックチェーンのインフラスタートアップで、その技術は分散型アプリ(dApps)のファン投票システムで活用されている。

5.プライベートセールはクラウドセールよりも多くの資金を獲得

ブロックチェーンプロジェクトで調達された資金の大半は主に個人投資家によるものである。その大きな理由は、投資家にとって KYC(顧客確認)が困難なことによる。

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Edith-Yeung
500 Startups パートナー兼中華圏トップ Edith Yeung 氏
Image Credit: TechNode

6.アジアの取引所は世界の取引量の増加を後押し

総取引量の約90%はアジアのオペレーターにより管理されている。Coin Market Cap の情報によると、日次取引量が最も多い上位10の取引所のうち7つを中国、9つをアジアが占めている。

アジアのプロジェクトや取引所はアメリカその他の国々から実に多くの関心を集めていることがお分かりいただけるでしょう。

7.仮想通貨が法定通貨の世界を侵食

ますます多くの仮想プロジェクトが既存企業を買収するようになっている。例えば中国のブロックチェーンインフラスタートアップ Tron は最近、ソフトウェア企業 bitTorrent を手に入れた。

8.世界中で仮想の不正に警鐘

仮想プロジェクトは投資の世界でトラクションを獲得しているが、関心の高いことは諸刃の剣になり得る。Yeung 氏によると、1日あたり約900万米ドルが仮想通貨の不正で失われており、その大半が詐欺かフィッシングによるという。有名人が宣伝する仮想プロジェクト、風説の流布スキーム、偽ウェブサイト、無料でのトークン提供などが主な仮想での不正行為だ。

9.政府と仮想の関係は愛憎半ば

この1年、政府は仮想通貨やブロックチェーンに対し明確な姿勢を示すようになっている。中国政府は ICO を禁止し、国内の取引所を閉鎖した。同時にアメリカ政府も、ブロックチェーンは支援するが仮想通貨には別の姿勢を取るという同様の声明を出した。

10.ブロックチェーンは企業にとって最大のバズワード

ブロックチェーンはこの1年、最大のバズワードになっていると Yeung 氏は述べた。多くの既存有名企業が仮想やトークンの世界で積極的に活動している。そうすることが自社、株価、ブランドにとってプラスとなるからだ。例えば、コダックの株価はトークン参入の発表を受けて44%値上がりした。

中国とアメリカは同じ土俵で競争しているように見えるかもしれないが、競争ではなく協業すべきだと Yeung 氏は語った。米中の企業、起業家、デベロッパーたちがブロックチェーンプロトコルを拡大し、技術の採用を進めていくためには協業が必要なのだ。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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