ソフトバンクが支援する台湾のAIスタートアップAppier(沛星互動)、インドのコンテンツマーケティングスタートアップQgraphを買収

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QGraph 共同設立者 Sachin Bansal 氏(左), Appier(沛星互動)CEO 兼共同設立者 Chih-Han Yu(游直翰)氏(中央), QGraph 共同設立者 Vivek Pandy 氏(右)
Photo credit: Appier

台湾の AI ソリューション企業 Appier(沛星互動) が、インド・バンガロールを拠点とするコンテンツマーケティングスタートアップの Qgraph を買収したことが本日(8月7日)明らかになった。

金額は非公開ながら今年実施されたこの買収により、Appier は最新自動化コンテンツマーケティングプラットフォーム Aiqua の構築につなげられたことも明らかにされた。

Qgraph は単独のブランドとしては提供されず、Aiqua に統合される。この B2B プラットフォームは、ウェブサイト上のマーケティングコンテンツを個人仕様にして、それを Android や iOS のアプリ内通知で配信している。顧客には e コマースポータルやウェブサイト、広告デベロッパーなどがある。

Appier はこの機能を自社の製品パッケージに加えるために今回 Qgraph を買収したのだと同社設立者で CEO の Yu Chih-Han(游直翰)氏は Tech in Asia に語ってくれた。

彼によると、Qgraph を買収した目的は Appier のインドにおけるプレゼンス拡大ではないという。同社はインドで2年半にわたりサービス展開している。

むしろ、インドにいる既存顧客へのサービス向上が目的です。(Yu 氏)

訪問状況をフォロー

e コマース企業は、サイトを訪問するのに複数のデバイスを使用する買い物客を見分けるのに苦労している。例えばあるユーザが1日の中で携帯電話、タブレット端末、デスクトップパソコンでブラウザにアクセスすると、異なる3人の訪問があったと認識される可能性がある。

Aiqua があれば、ウェブサイトの管理者やマーケターは、複数のユーザアクセスを一個人のものと認識することができるので、タイミングよく個人向けのメッセージを送ることでサイトへの再訪や商品購入を促すことができる。

データサイエンスプラットフォームの Aixon、広告パッケージの CrossX など Appier の既存製品と Aiqua とは「優れたシナジー」があると Yu 氏は話す。

例えば、Aixion を使う顧客はターゲットとなるオーディエンスの決定、ユーザパターンの把握に役立てられるほか、Aiqua を使って、市場に売り出したい特別なコンテンツでユーザにリーチすることができるようになります。

Yu 氏は Appier の財務実績についての具体的な言及を避けたが、同社は「急速な勢いで成長している」と述べた。

これまでの調達総額は8,200万米ドルを超える。昨年には、ソフトバンク、LINE、その親会社の Naver のほか、シンガポール経済開発庁の投資部門 EDBI が参加するシリーズ C ラウンドで3,300万米ドルを確保した

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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