インフルエンサーマーケティングのBitStar、シリーズCで13億円を調達——GB、メディアCVC、グリーのVTuber事業子会社、香港VCが参加

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BitStar とグローバル・ブレインの皆さん
Image credit: Global Brain / BitStar

インフルエンサー支援プラットフォーム「BitStar(ビットスター)」、 YouTuber プロダクション「E-DGE」などを展開する BitStar は20日、シリーズ C ラウンドで13億円を調達したことを明らかにした。

このラウンドはグローバル・ブレインがリードインベスターを務め、ABC ドリームベンチャーズ(朝日放送の CVC)、コロプラネクストWright Flyer Live Entertainment(以下、WFLE と略す。グリーの100%子会社で VTuber ライブ配信アプリを提供)、INTAGE Open Innovation Fund(インテージホールディングスと SBI インベストメントが共同運営)、Makers Fund(香港拠点のエンターテイメント系特化ファンド)、朝日新聞社名古屋テレビ・ベンチャーズ(名古屋テレビの CVC)。

今回のラウンドに参加した投資家のうち、コロプラネクストは2016年8月に実施したシリーズ A ラウンド(調達金額非開示、推定数億円程度)、グローバル・ブレインは2017年6月に実施したシリーズ B ラウンド(調達額3億円)の、それぞれにおける唯一投資家だ。2017年10月に実施したラウンド(調達額、調達ラウンドともに非開示)には、ABC ドリームベンチャーズが出資に参加していた。2014年に East Ventures からシードラウンド調達(調達金額非開示)を含めると、外部投資家からの累積調達額は20億円前後に上ると思われる。

Image credit: BitStar

また、BitStar は先週、WFLE との業務提携を発表しており、BitStar がプロデュースする 2D モデルによるVTuber の 3D 化・収録・配信を WFLE が支援、2019年には複数人の VTuber デビューを両社で共同プロデュースすることが明らかになっている。複数の放送局 CVC からの出資受入は、以前、BitStar 代表取締役の渡邉拓氏が話してくれた、放送局と共同でプロダクトを制作するような動きを念頭に置いたものと見られる。朝日放送や朝日新聞社とは、両社が共同運営した新チャンネルブランド「#ONE!」に関連し次世代メディアの創生事業に協力している。

Makers Fund は、マッキンゼーでビデオゲームプロジェクトを牽引した Jay Chi 氏と、同じくマッキンゼー出身で Tencent Holdings(騰訊控股)の元シニアディレクター Michael Cheung 氏が設立した1億8,000万米ドル規模のファンドだ。BitStar は今年5月、FUN! JAPANとの事業提携により中華圏・東南アジア市場向けのプロモーションを開始しているが、Makers Fund はさらにこの動きに拍車をかける狙いがあると思われる。

2014年7月に会社設立された BitStar(設立時の社名は Bizcast)は、2015年9月に YouTuber と YouTuber へのプロモーションを依頼したい企業とのマッチングプラットフォーム BitStar をローンチ。特定の MCN(マルチチャンネルネットワーク)などに所属していない YouTuber を1,500人以上擁しており、彼らのフォロワー数の合計は8,000万人を超える(2016年9月現在)。最近では、ファンクラブサービス「costar(コースター)」、インフルエンサー影響力定量分析の「Influencer Power Ranking(IPR)」、バーチャル YouTuber などの新事業を開始している。

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