ホワイトカラー向けAIによるRPAソリューション開発のシナモン、台湾にR&Dセンターを開設——無償のAIコースも提供へ

by e27 e27 on 2018.8.17

日本の AI ソリューションプロバイダー、シナモンが Microsoft や Google に続き、AI 研究開発センターを台湾に開設すると発表した。同国の優れた科学技術教育水準という魅力が決め手になった。

地域的な人材不足に対しては、10月に同社は無償で6ヶ月間の AI コースを台湾の若者に提供する。従業員候補の育成が目的だ。

シナモンの共同設立者で CTO の堀田創氏は次のように話す。

台湾はアジア太平洋市場において AI 開発をリードしていくポテンシャルがあります。台湾の人材の多くはハードウェアエンジニアですが、その多くが AI の基礎となる、数学や物理学など基本的な科学教育を収めています。

同社にはアジアで5ヶ所の AI 研究センターを開設する計画があり、2022年までに500名の AI エンジニアを雇用する目標だと堀田氏は話す。急速に成長が進む AI 分野では、国際的にもアメリカと中国に人材が集まる傾向にあり、多くの国が人材不足に直面している。

優秀で最高の人材を育てる

シナモンの大学生年代向け無料コースでは、交通費やその他の経費も支給される。本コースで最優秀の成績を収めた者は同社の採用が内定する。

最高の人材を得るためには自分も何かしなければなりません。(堀田氏)

7月18日付けの Business Next(数位時代)の報道によれば、同氏は以前ベトナムで同様のプログラムをローンチした実績があるという。

堀田氏自身も情報通信テクノロジーの教育を受けており、25歳の時に日本の慶應義塾大学でニューラルネットワークの博士号を取得している。

後に同氏はシリアルアントレプレナーとなる。初期に手がけたベンチャーにはシリウステクノロジーズがあり、後にヤフーに売却した。同氏は自身のスタートアップにおける豊富な経験を活かし、実践と応用を重視したカリキュラムを用意した。

授業は、国立台湾大学または国立清華大学から選ばれた3~4名の専門家が行い、10月に開始となる予定だ。

学生は契約を結ぶ必要はなく、研究内容や興味に関して大幅な自由がある。本コースは2ヶ月間の基礎的な理論の教育と、4ヶ月間のグループ学習からなる。学生は AI のオープンソースフレームワークを利用して、6ヶ月後に AI 関連アルゴリズムの作成を始めることになる。

こうしたコースを最初にベトナムで開催した際には150名の学生が集まったが、グループ学習に進めたのは8名だけで、同社に採用されたのは3名だけだった。

将来計画

シナモンは現在シリーズ B の資金調達を終えつつある。FFG Venture Business Partners、伊藤忠グループ、ソニーイノベーションファンドが合計800万米ドルを投資している。また、みずほ銀行、三井住友銀行からも融資を受けており、今年8月までに調達目標の1,000万米ドルに近づきつつある。

シナモンで最も知られている製品は FLAX Scanner で、同社売上げの80%以上を占めている。

FLAX Scanner は、申請フォームや文書、e メールから情報を抽出できる AI 対応ドキュメントツールだ。同製品は手書きのテキストデータも解釈できる。

【via e27】 @E27co

【原文】

ニュースレターの購読について

毎日掲載される記事の更新情報やイベントに関する情報をお届けします!

----------[AD]----------