香港のFung Group(利豊集団)、インドのB2B向けeコマーススタートアップShopXに3,500万米ドルを出資

SHARE:
shopx1
ShopX 共同設立者兼 CEO Amit Sharma 氏

インドの B2B 向け e コマーススタートアップ ShopX は、新投資ラウンドで香港に拠点を置く Fung Strategic Holdings(以下、FSH)から3,500万米ドルの資金を調達した。

バンガロールに活動拠点を置く10i Commerce Services が運営する ShopX は、この調達した資金で、顧客である小規模店舗の新たな獲得、自社製品とテクノロジーの強化、多様な製品群をカバーする新サービスの立ち上げを進めていく予定だ。

同社はそれ以前にも、Infosys の共同設立者で UIDAI 元会長の Nandan Nilekani 氏など複数の著名人から、1,000万米ドルの資金を獲得している。

2015年、Amit Sharma 氏と Apoorva Jois 氏によって設立された ShopX は、デジタル管理された小売プラットフォームを通じ、ブランドやサプライヤーと小規模店舗や顧客をつなぐ役割を果たしている。これにより、小規模店舗(とその客)はメーカーやブランドから幅広い製品を購入することが可能となった。

需要サイドから見ると、小売業者や商人は ShopX と密接につながることでデジタル上での購入が可能となり、供給サイドでは ShopX を通じ大手ブランドやメーカーのバリューチェーンや流通システムをデジタル化できる。

現在、300の都市で5万件の小売業者をカバーしており、その取引額は年換算すると500カロールルピー(約7,270万米ドル)に上るという。

FHS のエグゼクティブディレクター Rajesh Ranavat 氏は、ShopX について以下のように語っている。

ShopX は現代のインドにおける小売業界を変え、顧客からサプライヤー、小売業者、ブランドに至るインドのエコシステムの未来を築き上げる、真のパイオニアになる可能性を有しています。

インドでは1,200万店の小規模小売業者が存在し、7,000億米ドルの規模を持つ同国の消費経済の約90%を占める。それに対し、大きな規模の小売店やモダントレード(スーパーマーケットやハイパーマーケットなど)は約7.5%、e コマースは約2%ほどである。全国にわたり、小売全体の9割を超える小規模小売業者に依存する形となっている。

FSH は Fung Group の支配株主 Victor Fung 氏と William Fung 氏一族の民間投資部門、Fung Investments が所有している。FSH 内にある他の企業として、IDS Medical Systems やFung Fashion、Heritage Foods がある。

Fung Group は消費財の設計と開発から調達、ロジスティクス、流通、小売までのサプライチェーン全体を運営している。現在、世界40以上の経済圏で4万人の従業員がいる。

【via e27】 @E27co

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録