シンガポールを拠点とし、統合された人工知能と自動化ソリューションを提供している AntWorks は、東京を拠点とする SBI インベストメント傘下の SBI AI&Blockchain Fund からシリーズ A ラウンドで1,500万米ドルを調達した。
今回獲得した資金は、AntWorks の R&D 活動、マーケティングやセールスの強化、新規市場への進出に活用される。
SBI ホールディングス(SBI インベストメントの親会社)はこれに加え、東南アジアで台頭する AI 業界での事業機会をつかむため、ジョイントベンチャー(JV)を立ち上げた。 SBI ホールディングスは、すでにフィンテックサービスを導入する支援を手がけているグループ企業の SBI FinTech Incubation など SBI グループのネットワークを活用することにより、JV を通して国内外の金融機関に AntWorks が提供する商品・サービスを導入していく。
2015年に設立された AntWorks は、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)と呼ばれる業務処理自動化プラットフォームを提供している。AI 対応のデータ認識から、単一プラットフォームでの業務自動化に至るサービスの提供を目指している。このプラットフォームは、フラクタル理論に基づく AI 技術を活用して、企業内文書の90%を占める統一性のないフォーマットのドキュメント、いわゆる非標準型ドキュメントを読み込む。
同社の顧客は約450社で、4ヶ国に拠点を設けている。
AntWorks の共同設立者兼 CFO の Govind Sandhu 氏は次のように述べた。
今回の投資により、当社は SBI グループと協業してエンドツーエンドの AI 対応エンタープライズ向け RPA を、これまでにない方法で世界に提供していくことができます。私たちの目標は、フィリピン、インド、中国などの新興市場の企業に対し、マシンラーニングとコグニティブオートメーションが持つ無限の可能性を解放することにより協力していくことです。
この RPA プラットフォームには、マシンラーニングと自然言語処理のモデル化機能が含まれている。声明によるとこのプラットフォームは、様々な財務諸表、契約書、請求書など特定のフォーマットで作成されていない非標準型ドキュメントの種類を問わず処理することができる。
SBI AI&Blockchain Fund はこれまで、AI やブロックチェーン、フィンテック、IoT、ロボティクス、シェアリングエコノミーなどのセクターにいる国内外の有望なスタートアップに積極投資を行っている。
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