SaaS市場は国内15%・海外20%の平均年成長率で堅調に推移——スマートキャンプが業界レポート最新版を公開

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Horizon SaaS カオスマップ 2018年版(クリックして拡大)
Image credit: Boxil

クラウドサービスの比較サイト「BOXIL(ボクシル)」などを運営するスマートキャンプは21日、日本内外の SaaS やクラウドサービスの実態や業界トレンドをまとめた「SaaS 業界レポート 2018」を公開した。これは昨年6月、同社が「SaaS 業界レポート 2016-2017」として公開した資料の第2弾となるものだ。資料の全編は、上記リンクからダウンロードできる。

このレポートは、スマートキャンプ取締役 COO の阿部慎平氏、同社オウンドメディア編集長の時田信太朗氏、同社デザイナーの森重湧太氏の3氏により制作。SaaS の業界動向に精通した VC として知られる Draper Nexus の倉林陽氏、BEENEXT の前田ヒロ氏、Salesforce Ventures の浅田慎二氏のほか、SaaS を運営する当事者であるスタートアップからは、トレタの中村仁氏、カケハシの中尾豊氏、オクトの稲田武夫氏、さらに SaaS 以外のバーティカル横断の視点からセールスフォースの御代茂樹氏、ヤプリの庵原保文氏、Synamon の武樋恒氏が協力している。

富士キメラ総研の「ソフトウェアビジネス新市場2017年版」、総務省「平成29年度情報通信白書」を基にスマートキャンプが分析したところによれば、SaaS 市場の日本国内における平均年成長率は約15%、海外における平均年成長率は約20%で、2020年には世界全体で約890億ドル規模にまで成長すると予想。このうち、5〜10%の市場を日本企業が占めることになる公算だ。

このレポートでは、スタートアップにとって気になる資金調達の状況についても網羅されている。Sansan やフロムスクラッチ、SmartHR、PLAID など数十億円規模の大型資金調達に始まり、医療、飲食、保険などバーティカル SaaS 分野のスタートアップの資金調達も堅調に推移していることがわかる。また、2017年〜2018年は、Slack、Trello、Zoom といったアメリカ発 SaaS 企業が日本法人を開設する(または日本向けサービスを立ち上げる)好機となった。政府が主導する働き方改革の動きも、追い風となっているようだ。

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