ロンドン拠点ファッションテックのUnmadeが400万米ドルを資金調達、ブランド服をカスタマイズ可能にしムダの削減を支援

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Unmade の服

ファッションブランドにカスタマイズ可能な服を作るテクノロジーを提供するソフトウェアプラットフォーム、Unmade は資金調達ラウンドで400万米ドルを調達したと発表した。同ラウンドは Felix Capital がリードし、Connect Ventures、LocalGlobe、Carmen Busquets、Backed VC、C4 Ventures が参加した。

Unmade はアパレルのオンデマンドスタートアップとして2013年にロンドンで設立された。当初、 Knyttan という名で知られていたが、2015年後半に現在の名前「Unmade」に改名した。簡潔に言えば、Ummade は工業用機械を含むブランドの製造工程とリンクし、買い物客が好みに合わせて特定の服のデザインを微調整できるよう、ブランドとのコネクトを支援するプラットフォームである。

買い物客はファッションブランドのウェブサイトで、画像を指でドラッグしながら服の模様を微調整する。もしくはマニュアルでオプション選択し、メインの模様や襟の色などを変更することが可能だ。同社の工場発注管理システム(OMS)により、ブランド会社や製造業者が手動入力を一切行うことなく、自動的にオーダーメイド用の製造ファイルを作成できる。

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Unmade: Farfetch のWEBサイト上でセーターをカスタマイズしているところ

しかし、服のオーダーメイド化は Unmade が販売を約束している中核のうちほんの1つの要素に過ぎない。注文に応じて服を作るオンデマンド方式をターゲットにすることにより、実際に売れるものだけを製造できる持続可能なビジネスを支援するためにプラットフォームは設計されている。つまり、供給が需要を上回らず、一致させることができるようになっている。

製造現場のスマート化

このようなオンデマンドの生産方式は、テクノロジー分野で注目が集まっている。Amazon も受注後に衣類やその他商品を作る類似のシステムを開発しており、昨年特許を取得した

また、12兆米ドルの規模を持つアパレル製造業界において、自動化や分析を駆使し、設備の最適化とムダの削減が推し進められている。最近、ベンチャーキャピタルの Atomico が、ビッグデータを使ったスマート工場の建設を目指す Oden Technologies の1,000万米ドルの投資ラウンドをリードした

これまで合計670万米ドルの資金を獲得した Unmade。声明によると、今回手にした資金は「様々な地域、ブランド、工場」が関与するビジネスをさらに成長させるために使われるという。

現在のところオーダーメイドはニットウェアのみであるが、今回の資金調達の発表時に、同社はサイクリングウェア会社 Rapha Racing とパートナーシップを結び、事業範囲を拡大していくと明らかにした。

Unmade の共同設立者で CEO の Hal Watts 氏は以下のように述べている。

現在、年間数十億米ドルの収益を生み出すアメリカのファッションブランド TOP10のうち、3社と提携を組んでいます。弊社は服のカスタマイズ化やオンデマンドマニュファクチャリングを通じ、テクノロジーに対応する持続可能なファッションエコシステムを構築する上で不可欠な存在になれるよう懸命に取り組んでいきます。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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