MasterClass、シリーズDラウンドで8,000万米ドルを資金調達——一般大衆がセレブ講師陣から学べるように

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(上)MasterClass

マーティン・スコセッシが教える映画製作やスティーブ・マーティンが教えるコメディ、ガルリ・カスパロフが教えるチェスやセリーナ・ウィリアムズが教えるテニス、ゴードン・ラムゼイが教える料理クラスなど。有名な専門家講師陣による空想上の学校のように聞こえるが、これは一部正解である。空想上という部分を除いて。

MasterClass はその職業で著名な達人が、一般大衆向けに専門知識を提供するオンラインプラットフォームである。年会費180米ドルでウェブサイトやモバイルアプリを通して全ての講座にアクセスすることができ、もしくは90米ドルで1回限り1つの講座にもアクセス可能だ。

MasterClass は本日(9月6日)、シリーズ D ラウンドで8,000万米ドルを調達したことを発表した。このラウンドは IVP がリードし、他にも Atomico、NEA、Javelin Ventures、Advancit Capital、Evolution Media が参加した。サンフランシスコ拠点のスタートアップである MasterClass は、今回の資金調達により2012年の設立以来合計1億3,000万米ドルを超える調達額を記録した。今回の資金注入により講座配信サービスをさらに成長させ、その範囲をビジネスや政治を含む新しい分野に拡大する予定だと述べた。

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(上)ステフィン・カリーが教えるバスケットボール講座

MasterClass の共同設立者兼 CEO の David Rogier 氏は次のように話す。

教育システムは、オンラインとオフライン両方そうですが、その分野でトップまで上り詰めた人々を講師陣として採用することをこれまで大きく避けてきました。その理由はそれが可能とは思わなかったからです。もしそれが可能だったとしてもうまくはいかなかったでしょう。

その分野の一流の人から学習する機会を逃すことは、人類にとって損失です。初期のオンライン教育プラットフォームは実際の教室を真似しようとしました。これではうまくいきません。技術の完成度を世界で極めた人たちは、伝統的なシステムの中で教えることはできないのです。問題は人ではなく、このシステムです。そのため私たちはそのシステムを変化させているのです。

数多くの教育技術(エドテック)スタートアップが近年多額の資金を調達している。Coursera、Udemy、Udacity などそれらスタートアップは合わせて5億米ドル以上の資金を集めている。しかし、MasterClass は資格取得よりも、技術を磨くことやその分野における一流の人からヒントやコツを学ぶことに重点を置いている。

MasterClass は2015年に3つの講座を開講しサービスをローンチし、現在39の講座が開講されている。講座では各講師陣により選択された分野における技術や哲学を取り上げ、ビデオによる解説や双方向のレッスン、その他講座配信の一部として提供される教材を使う。2018年の終わりまでに、提供する講座数を50以上まで拡大する予定である。まさに今日(9月6日)、カナダ人ポーカープレイヤーのスターであるダニエル・ネグリーヌ氏がプラットフォーム上で初回の授業を開始した。

今回の投資により、IVP の Roseanne Wincek 氏が MasterClass の取締役会に加わることになる。

Wincek 氏は以下のように述べた。

ほとんどのオンラン教育企業は、規模の拡大のために作成されたオフライン教育のモデルを、すでに規模が拡大しているインターネットに掲載しています。MasterClass は教育の原理に立ち返ったのです。それは達人が一生の仕事や学び、そして成し遂げたことを教え子へ伝えるということです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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