インドネシアのLippo Groupと住友商事、Go-Jekの領域に進出——ラストマイル物流で勝負に出る

by Tech in Asia Tech in Asia on 2018.9.14

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香港の Lippo Center
Photo credit: Craddocktm

住友商事は、インドネシア・ジャカルタを本拠とするコングロマリット Lippo Group との広範かつ戦略的な提携の一環として同社のラストマイル物流子会社 Red Carpet Logistics(RCL)に出資した。

RCL はインドネシア全域の172都市、2,400地区を対象に53ヶ所の配送ハブを使って業務を運営している。配送品目としては e コマースの注文品やクーリエ便などがあり、小売店向けのバックオフィスサービスにも対応している。

住友商事の出資金額は開示されていないが、Nikkei Asian Review 誌の報道によると900万米ドルほどだという。RCL 社への出資比率は40%になる。新たな資金は C2C の急送プラットフォーム「RCL Express」の立ち上げを含め、成長に向けた取り組みに活用される。

今回の取引の一環として RCL は、インドネシアの至る所に存在する20万強の代理店ネットワークを含め、住友商事の物流に関する経験と専門知識を活用することができるようになる。Nikkei によると、住商の中小金融部門が RCL Express の小荷物差出・受取拠点となる個人商店といった顧客を開拓していく。RCL は新たな配送ハブとして Lippo が運営しているショッピングモールや小売店も活用する。

Go-Jek を集中攻撃?

今回の取引に関する共同声明の中で Lippo と住友商事は「金融、食品、e コマース、自動車業界においてオンデマンド配送は欠かせないサービスになりました」とコメントした。両社は「RCL を業界のリーダーにします」とも述べた。

RCL の主な競合には、配車サービス企業 Go-Jeck がいる。この会社は食品配送、クーリエ便、日用品の買物など物流に関連する各種オンデマンドサービスを提供している。

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Photo credit: Go-Jek

Lippo と住友商事の一連の取引の中で今回の提携により明らかになったのは、インドネシアの同族経営コングロマリットの Lippo が Go-Jeck のテリトリーに進出したことだ。

Lippo が開発したキャッシュレス決済プラットフォーム「Ovo」は、同社が持つ小売と不動産という資産のおかげで多数の小売店を容易に獲得できるようになるだろう。これにより競合 Go-Jeck の Go-Pay サービスが直面している大きな課題の1つを克服できる。さらに、Go-Jeck の長年のライバル企業 Grab が提供する e ウォレット「GrabPay」とも統合される。Grab は Lippo の VC 部門 Venturra Capital を株主とする関係でもある。

Ovo ウォレットに加えて、Grab は Grab Financial 部門を通してインドネシアのマイクロ起業家に融資や保険のサービスも提供している。これは Go-Jeck が Go-Pay で提供している類似のサービスと直接競合するものだ。

RCL の取引以外にも、Lippo は住友商事と協業してインドネシアでクレジットカードを持たない消費者を相手に信用に基づく決済ソリューションを開発している。そのため、小売店が少なく、クレジットカード保有率も極めて低い地方において Lippo の e コマースおよび(RCL を含む)物流ブランドの人気が高まるだろう。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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