
東南アジアのeコマースイネイブラー大手の aCommerce は、2020年の新規株式公開(IPO)を予定していると発表した。
IPO に向けた準備はまだ始まったばかりだが、シンガポール証券取引所(SGX)もしくはタイ証券取引所(SET)での上場を検討しているという。
バンコクに本社を置く同社が IPO で調達する予定の金額については、まだ明らかになっていない。詳細について同社に問い合わせをしているため、情報が入り次第アップデートしていく。
調達した資金は統合データプラットフォームの開発やベトナムへの進出に活用されるとみられる。
aCommerce グループ CEO 兼共同設立者の Paul Srivorakul 氏は、次のように話している。
現在、実に多くの顧客データが利用可能で、誰もが最適化できる状態にありますが、単一プラットフォームに統合した人は誰もいません。
IPO で調達した資金を活用して、当社ではデータパートナーとしてブランド企業のために膨大な情報を管理していく予定です。最終的には、顧客について集中化されたデータについてブランド企業が当社に問い合わせをして、ターゲットとする集団に対しカスタマイズされた製品やサービスをしてほしいと思います。
2013年5月に設立された aCommerce は、パフォーマンスマーケティング、チャネルマネジメント、ウェブサイトのデザインとオペレーション、コンテンツ制作、注文フルフィルメント、倉庫業務、配送・物流、現地顧客対応といった e コマース関連の技術やソリューションを提供している。これまでにSamsung、Unilever、Nestlé、L’Oreal、 Philips、Marsといったブランド企業260社と提携してきた。
aCommerce の従業員数は1,200名超で、シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピンにオフィスやフルフィルメントセンターがある。
これまでに Emerald Media、BlueSky、DKSH、Inspire Ventures、Sinarmas、NTT ドコモといった業界大手から総額9,650万米ドルの投資を受けている。その金額には、昨年11月にEmerald Media がリードするシリーズ B ラウンドで獲得した6,500万米ドルも含まれる。
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