
Image credit: Cube Consumer Services
インドのビジネスパーソン向けウェルスクリエーションアプリ「Cube Wealth」は、シリコンバレー、香港、ヨーロッパ、シンガポール、インドのエンジェル投資家やシード投資家から、エクイティファイナンスで200万米ドルを調達した。投資家は、500 Startups、シンガポール拠点のアーリーステージ VC である BEENEXT、日本のあすかホールディングス。
Cube Wealth は、インドの専門職向けウェルステックアプリで、MAP 哲学を用い「規律ある長期的な富の創造」というコンセプトに基づいて機能する。MAP 哲学とは…
- M……ポートフォリオを豊かにするため、株式、ミューチュアルファンド、P2P 融資、金、慈善的投資など複数のアセットクラスを活用。
- A……アドバイザー。
- P……すべてのメンバーにパーソナライズされた人にやるサポートを提供、プレミアムメンバーには WhatsApp によるプライベートなウェルスコンシェルジュサービスを提供。
…の頭文字をとったものだ。
Cube Wealth は調達した資金を使って、インド国内にアセットパートナー、プレミアムセールスやマーケティングパートナー、独立フィナンシャルアドバイザーを増やす計画。これらのパートナーやアドバイザーは、標準的なミューチュアルファンドや保険よりも高いパフォーマンスを求める顧客にサービスを提供する。
Cube は、以前 Citrus Pay を設立した Satyen Kothari 氏(CEO)によって設立された。Citrus Pay は2016年、Naspers が支援する PayU に1億3,000万米ドルで買収された。
Kothari 氏は、次のようにコメントしている。
勤勉なインドの中流階級には、現在販売されている標準的な保険証券やミューチュアルファンドよりも、ウェルスクリエーションやアドバイス/サービスを受けるのにふさわしいと考えています。すべての機能を盛り込んだアプリは使いやすく、ウェルスクリエーションを自動化する一方で、ユーザ自らコントロールすることも常に可能です。我々のミッションは、100万人いるインドのビジネスパーソンを、Cube Wealth を通じて財務的に独立させることです。
Beenext の佐藤輝英氏は、次のようにコメントしている。
Cube を率いる Kothari 氏は、世界で最もエキサイティングなインドの成長ストーリーを足がかりにしています。インドには潜在的な中流階級が多数いて、彼らは生活のあらゆる面で品質の高いプロダクトやサービスを受けるのにふさわしい。急成長するウェルステック市場のリーダーとしての Cube Wealth に、大きな可能性を見出しています。
Kothari 氏はインドで8年、その前にはシリコンバレーで15年を過ごした。これまでにマーケティングオートメーション、ソーシャル E コマース、戦略デザインコサンルティングの分野で起業に成功している。彼はまた、Intuit、First、Cisco、AOL、Yahoo、Frog Design、Apple など複数のスタートアップや大企業でキャリアを積んだ。Stanford Angels and Entrepreneurs(India)の投資委員会に籍を置くアクティブなエンジェル投資家であり、テックアントプレナーシップとヒューマン・コンピュータインタラクション分野で、スタンフォード大学からコンピュータサイエンス修士号を取得している。
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