暗号通貨時代、Operaの逆襲はあるかーー注目したい「ブラウザ利用地域・アフリカ大陸」

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本稿は11月18日から20日まで東京ミッドタウン日比谷で開催されるブロックチェーンカンファレンス「NodeTokyo 2018」編集部による寄稿

ピックアップ:Opera partners with Ledger Capital to grow blockchain technology initiative via Opera

ニュースサマリ:ブラウザプロバイダーのOperaは9月28日、ブロックチェーン・コンサルティングと金融サービスを手がけるLedger Capitalと戦略的パートナーシップを締結したと発表している。両社はOperaへの組み込みも視野に、ブロックチェーン技術を活用したアプリケーションとユースケースの開発検討を進める。

話題のポイント:Operaはモバイルアプリ・ウェブブラウザ両方に対し、暗号通貨ウォレットをビルトイン型で提供するなど、ブロックチェーン領域に積極的な姿勢を見せています。今回の提携を機に、Operaが企業として本格的にブラウザとブロックチェーンの融合機会の可能性を伺っていることが感じられます。

Operaによるプレスリリースでは、Operaにおいて同事業におけるリーダーを務めている Charles Hamelによって以下のように事業のビジョンが語られていました。

“Having a crypto wallet in the browser brings the cash experience to the world of online payments(ブラウザにビルトイン型で備わっている暗号通貨ウォレットは、世界的なオンライン決済におけるユーザーエクスペリエンスを大いに変革させるだろう)”

正直言って読者の皆さん(私を含め)の中でブラウザとしてOperaを使っている方は少ないのではないでしょうか。ある調査によれば、Operaのブラウザシェア率はたったの3.5%であり、GoogleのChromeが保有する59.67%のシェアと比べると圧倒的に少数であることがわかります。

しかし、着目すべき点は上記の3.5%のユーザーがアフリカ大陸に集まっているということです。アフリカは国家の財政など不安定要素が多く、まさに暗号通貨との相性がいいのではと言われているほど注目が集まっている場所です。(ただし、国家による規制なども激しい)

国連が発行するメディア「Africa Renewal」のアフリカと暗号通貨に関わる記事においては、「アフリカは暗号通貨を開拓していく先駆者となりえる」とまで言及されていました。

現状、確かにブラウザとしての役割に注目すればChromeが一強となっているのは頷けます。また、Chromeを運営するGoogleはどちらかといえば、暗号通貨には消極的であるといえます。例えばChrome Storeにてダウンロード可能となっていたイーサリアムウォレットであるメタマスクを一時的に削除するなど、その対抗的な姿勢を強行していました。

そんな中、暗号通貨融和策を取るOperaの暗号通貨を用いた逆襲はありえるのでしょうか?(執筆:増渕大志

 

 

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