バイオテクノロジースタートアップのRWDC、シリーズA2ラウンドで1,300万米ドルを調達——生分解性プラスチックの生産設備を拡大へ

SHARE:
Plastic_waste
プラスチックごみ
Photo by John Cameron on Unsplash

シンガポールに本社を置くバイオテクノロジースタートアップ RWDC Industries は本日(10月10日)、VC の Vickers Venture Partners と WI Harper Group(美国中経合)が共同でリードした1,300万米ドルのシリーズ A2ラウンドをクローズしたと発表した

金融会社 Ridgevale Enterprises や複数の個人投資家もラウンドに参加した。

資金は、主にアメリカ・ジョージア州アセンズにある RWDC の PHA(ポリヒドロキシアルカン酸)生産設備を年2,000トンへ拡大するために使用する。

契約の一部として、Vickers 会長兼設立者 Finian Tan 博士と WI Harper 会長 Peter Liu 氏が、RWDC の取締役会に加わった。

RWDC 経営執行役会長 Roland Wee 氏は次のように語る。

当社は、非常に有能で、情熱的で、経験豊富な科学者、エンジニア、投資家、マーケターからなるチームです。この惑星を未来の世代のためにより良い場所にする手助けをするという構想の実現に、固い決意と自信をもって取り組んでいます。

2015年に Wee 氏と Daniel Carraway 氏(CEO)によって設立された RWDC は、費用効果の高いバイオポリマー材料ソリューションを開発している。特に、幅広い用途に設計された中鎖ポリヒドロキシアルカン酸(mcl-PHA)バイオポリマーを製造している。

PHA は、細菌が植物油または砂糖を発酵することにより自然に生成される線状ポリエステルであり、商業的に実現可能な唯一の生分解性バイオプラスチックであると広く認識されている。RWDC の PHA は、土や水、海などの条件(つまり、可能性のある寿命末期の条件すべて)で完全に生分解可能であり、数週間以内に有毒残留物なしで完全に生分解する、と同社は断言する。

RWDC の PHA は幅広い用途に適している。例えば、使い捨ての食器(例:ナイフやフォーク、ストロー、カップの蓋)、紙製品のコーティング剤(例:カップ、丼容器、お皿、持ち帰り用の容器)、食料品や飲み物のパッケージ、消費財パッケージ、おむつ、ふきん、農業用マルチなどだ。

CEO の Carraway 氏は次のように話す。

このアメリカの設備は、職員を教育したり、顧客に試供用の材料を提供したり、当社の製品を実演する場所になります。同時に、将来についても意欲的な計画を立てています。真に生分解可能で、100%再生可能で、非常に万能な材料を世界に提供できるのを楽しみにしています。PHA は、将来的に持続可能な梱包材料の主成分となります。RWDC は、食品サービス、食品パッケージ、消費財パッケージなどの業界のブランドオーナーやコンバーターに、広範囲にわたる技術的・物質的資源を提供します。

Vickers の Tan 氏は、以下のようにコメントした。

毎年、世界では数百トンのプラスチックが製造されていますが、そのほとんどは使い捨て製品となる運命で、処分後も環境に根強く残り、大きなプラスチック汚染を引き起こしています。このことは、世界でもますます強く意識されているところです。

プラスチックへの大きな需要を抑制することは現実的ではなく、特に新興市場では消費が持続的に上昇しています。そのような状況下でも、商業的に魅力のあるソリューションを開発することで長年の社会生態的な問題を解決しようとする RWDC のようなイノベーターを力づけることができます。

WI Harper の Liu 氏は次のように語る。

北極圏の海氷のマイクロプラスチックから、かつては綺麗だったタイやフィリピンのビーチの閉鎖まで、プラスチック汚染は単なるネガティブな転換点ではなく、世界がこのトピックについてのソリューションと教育を必要としています。RWDC や同社の精力的な経営チームとの提携にワクワクしています。同社の実験施設で生産された PHA は、すでに予想を超えた純度と生産量を見せています。

世界中の政府の間では、いまだにリサイクルが好ましい選択とされています。現在の生分解性ソリューションは、ほとんど価値のない廃棄物を生成する可能性があるからです。政府にはリサイクルのロビイストはたくさんいますが、生分解性のロビイストはいません。未来の世代のために、持続可能性の分野に前向きな変化と社会的なインパクトを与えられることを楽しみにしています。

今年7月、RWDC は、Temasek Foundation Ecosperity 主催で初開催された Liveability Challenge で、PHA でできた完全に生分解可能なストローの製造を提案して優勝し、98万シンガポールドル(71万米ドル)の資金を獲得した。同社は年末までにストローの試作品の開発に取り組み、2019年中頃までに商業量でのストローの生産を行う予定。

WI Harper はクロスボーダーのベンチャーキャピタル企業で、大中華圏、アジア太平洋、アメリカの各地でアーリーステージやエクスパンションステージの企業に投資している。北京、台北、サンフランシスコに拠点を持ち、10億米ドル以上の資産を積極的に運用している。30年近く前の設立時から400社以上のスタートアップに投資し、IPO や M&A のイグジットを100件以上成功させている。

Vickers Venture Partners は、Tan 氏、Khalil Binebine 氏、Jeffrey Chi 氏、Damian Tan 氏、Linda Li 氏により2005年に設立された。シンガポールを本拠地とし、クアラルンプール、上海、香港、ニューヨーク、サンディエゴに事務所を構え、2018年にはサンフランシスコにも事務所を開設する。

Vickers はアジアなどでのアーリーステージ投資に重点を置いている。同社のポートフォリオでは、ライフサイエンス、テクノロジー、メディア、通信、消費者サービスや金融サービスをカバーしている。10月には、世界中のスタートアップ、特に世界中のディープテックや新興市場でのインパクト投資を重視した投資に向け2億3,000万米ドルを調達したと発表した。

【via e27】 @E27co

【原文】

----------[AD]----------