2015年6月、人気の生産性向上アプリ Wunderlist の制作者であるドイツのスタートアップ 6Wunderkinder を Microsoft が買収したというニュースが流れた。それから3年、同スタートアップの元の設立者3名が、新たなピッチと共に戻ってきた。その名も Pitch である。
今年1月にベルリンで設立された Pitch は、「プレゼンテーションとコンテンツコラボレーションのための新たなプラットフォーム」を制作中としているが、その登場は2019年半ば以降になるとのことである。それまで同社は製品を作り上げるためのエンジニア募集を強化しており、そのため1,900万米ドルのシリーズ A ラウンドを発表したところだ。このラウンドは Index Ventures とシード投資家の BlueYard が共同でリードしたもので、他にも(Slack Fund を通じて)Slack や、Zoom の CEO である Eric Yuan 氏を含む多数の個人投資家が参加している。
Pitch は正確にはどういうものを作っているのかという点については秘しているが、設立者チームはスタートアップを作り、スケールし、そして究極的には売却するということにおいて明確な実績を残している。6Wunderkinder の共同設立者兼 CEO であった Christian Reber 氏が、Jan Martin 氏と Charlette Prevot 氏というかつての共同設立者2名と共に Pitch を率い、さらに他にも6Wunderkinder のからの初期メンバーも参加している。
あるスタートアップがこれを現実のものにした。ニュージーランド、ブラジル、イギリスから来た3人の起業家が台湾で設立した Blue Ocean は、世界レベルでゴミを再生可能にするための革新的なプラットフォームを開発した。
共同設立者の Brian Direen 氏はこう語った。
Blue Ocean は世界レベルでゴミを再生可能にするためのプラットフォームビジネスです。これを達成するために、私たちは大胆なビジネスモデルを導入しています。それは、原材料メーカー、製造業者、革新者、投資家、小売業者、顧客、物流業者、再生可能グループといった、包装を担うバリューチェーンを巻き込み、ゴミをなくすという共通のゴールに向かって一丸となれるようなインセンティブシステムを採用することです。
同社は Direen 氏(CEO)、Alex Dodkin 氏(CTO)、そして Fernando Fernandes 氏(CMO)によって2017年10月に設立された。3人は過去数年にわたっていくつかの国際的なプロジェクトに一緒に取り組み、 デザインやブランディング、マーケティング、デジタルインフラ、アプリ開発、データベース管理、パートナーシップの開拓など、広範囲で相互に補完できるようなスキルを発揮してきた。
Blue Ocean は ID 認証システムや複数のアルゴリズム、IoT、スマートセンサー、ブロックチェーンを活用して今回の革新的なシステムを開発した。ネットワークに接続された同社のプレサイクルスマートダストボックスには、様々な自動 ID 認証や位置情報センサー、重量センサーや容量センサーなどが搭載されている。このダストボックスは、エコシステム内の参加者がダストボックスで、いつどこで誰が何をどうしたかを検知する。ダストボックスを置いた企業はこれらの機能を利用してほぼリアルタイムでキャッシュバックやポイントの付与を行い、リサイクルしやすい形になったゴミを効率的に回収できるようになる。このテクノロジーを使えば、包装の再生も可能になり、サプライチェーンを把握できるようになるだけでなく、社会にも影響を与えることができるようになる。
Direen 氏は以下のように説明する。
過去に Blue Ocean を使ったことがあれば、ダストボックスがユーザを自動的に認識してすぐにポイントが付与されます。ポイントはトークンに交換したり、商品の購入に使うことができます。Blue Ocean を使ったことがないユーザは、URL を携帯電話で開くと一意の ID が表示されます。私たちのトークンエコシステムのすばらしい点は、企業や国、特定の行動にすら縛られないことです。あらゆる循環行動や市場、顧客に対応し、キャッシュバック率も自由に設定することができます。
Blue Ocean のトークン型エコシステムは、企業、顧客、コミュニティといったバリューチェーンに参加しているすべての人を巻き込むものになっている。まずは飲食業をターゲットにしている。コーヒーチェーンやレストランは、内側がプラスチック処理されているカップや、リサイクルが難しい食品の包装に大きな問題を抱えている(毎年約6,000億個の使い捨てカップがそのまま廃棄され、リサイクルに回るのはたったの1%である)。
ゴミを再生可能に
Blue Ocean の再生可能システムは食品包装と食品廃棄物の永続的な再利用を可能にするために、4つのステップを基礎としている。
だからこそ5年前に Tejas Viswanath 氏、Waseem Alim 氏、そして Zia Ashraf 氏は Chaldal を共同で設立した。同社はサンフランシスコを拠点としており、この地域で食料品の即日配達を最初に始めたスタートアップの1つである。10月11日、同社は World Bank Group(世界銀行グループ)の機関の1つである International Finance Corporation(IFC/国際金融公社)がリードする550万米ドルのシリーズ A ラウンドを発表した。バングラデシュの金融機関 IDLC Finance Limited と Y Combinator もこのラウンドに参加した。同社はこれまでに1,000万米ドルを調達している。
FX・国際決済を手掛けるシンガポール拠点のスタートアップ Wallex Technologies がプレシリーズ A ラウンドで資金を調達した。同ラウンドは BEENEXT がリードし、調達額については明らかにされていない。 また他の出資企業として、Central Capital Ventura(Bank Central Asia のフィンテック投資部門)や Indonusa Dwitama など…
Image credit: Wallex Technologies
FX・国際決済を手掛けるシンガポール拠点のスタートアップ Wallex Technologies がプレシリーズ A ラウンドで資金を調達した。同ラウンドは BEENEXT がリードし、調達額については明らかにされていない。
また他の出資企業として、Central Capital Ventura(Bank Central Asia のフィンテック投資部門)や Indonusa Dwitama などが参加した。
新たに調達した資金は、プロダクト機能やサービスの開発に使われる予定。東南アジア地域における中小企業へより良いサービスを提供し、市場範囲をさらに拡大させる狙いだ。また近い将来、シリーズ A ラウンドでの資金調達も目指しており、シンガポール国内での市場拡大も行っていくという。
Wallex はバーチャル口座(入出金向け)や多通貨ウォレット、FX のコンバージョン(外貨両替)、国際決済、リアルタイムで FX 取引を行う機能を搭載した API など、幅広いオンラインキャッシュマネージメントソリューションを提供している。
中小企業向けのビジネスに留まらず、Wallex は複数の e コマースやオンラインプラットフォーム(同社の FX API 経由)と連携している。連携されたプラットフォームは、FX のリスクを減少させた上で、東南アジア地域の顧客に MCP(マルチ・カレンシー・プライシング)を提供できるようになる。顧客が決済する際に使われる通貨に基づき、Wallex は一定率で手数料を徴収している。
同社の他通貨ウォレットは現在、インドネシアルピアやタイバーツなど30以上の通貨をカバーしている。
共同設立者で COO の木我寛之氏は、以下のように語っている。
世界がよりグローバル化しつつある中、特に東南アジアにおいて FX 管理の必要性が増してきています。同地域のビジネス収益は、FX のボラティリティによって左右されやすいのです。弊社は中小企業の皆様、そしてより深い技術統合を求める次世代の企業の皆様を対象に、テックベースのソリューションを提供します。