ベビーシッターの「キッズライン」が家事代行サービスに参入、家事の担い手500人体制を目指す

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同社代表取締役の経沢香保子氏

ベビーシッターサービス「キッズライン」は11月6日、同プラットフォーム上で家事代行サービスの提供を開始することを発表した。

2015年にローンチされたキッズラインは育児サポートが必要な親と育児スキルを持つ人を繋ぐプラットフォーム。1時間1000円からオンライン上で予約ができる。また7つの自治体およびベネフィットワンなど30社の福利厚生と提携しており、実質300円程度でサービスを利用できるケースもある。

ベビーシッターの登録は、現時点で約2700名で主に保育士や幼稚園教諭、子育て経験のある母親などが参画している。同サービスへのシッター登録には面接などが必要だが、CtoCモデルのマッチングプラットフォームとして成立しているため、シッターは自ら時給設定をして自分の空き時間を活用する。

シッターのモチベーション維持について、同社代表取締役の経沢香保子氏は「1カ月で50万円程度の収入になる人もおり、自分の仕事の評価やコメントがフィードバックされるのが、シッターのやりがいに繋がっている」と話す。

今回発表された家事代行サービスは、ベビシッターサービスと同様に家事代行を1時間1000円から依頼できるというもの。日常の掃除や買い物、料理などを依頼できる。サービス提供開始時点では、ベビーシッターとして登録していた中の150名が家事代行を担う。

最近では、家事代行サービスのDMM Okanが需要過多でサービスを終了するというニュースもあった。ニーズはあるものの、担い手を見つける課題がある同領域について、どのように解決していくのか。経沢氏は次のように考える。

「これまでのシッターさんたちもインターネットを上手に活用して集めてきました。時間や場所などの拘束要因を少なくし、きちんと仕事が評価されるような仕組みづくりは心がけています。また、働いたら翌日給料がもらえるなどのお金の流動性も高くし、働く側のモチベーション維持、ここで働きたいというブランド維持に注力していきます」(経沢氏)

基本的には子供を持つ親向けのサービスとなっているが、今後は子供がいない単身者も利用できるようになる予定だ。

来年5月までには500人の家事代行の担い手の登録を目標としている。日本でのベビーシッター文化の浸透について経沢氏は次のように語る。

「外食がいまでは気軽なものになったように、便利で『安心・安全・安い』というサービスであれば、文化は根付いていくと思います。施設には、建物や人など限界がありますが、ベビーシッターで広げられる部分は多いと思うのでサポートを必要する人とサポートする人を繋げる役割を担っていきたいと思います」(経沢氏)

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