本稿は世界のスタートアップシーンを伝える起業家コミュニティFreaks.iD編集部との連動記事。エンジェルと起業家による勉強会「Ask the Angel」も定期開催中
ピックアップ:Stitch Fix tumbles 20% in after-hours trading following lukewarm earnings report via TechCrunch
ニュースサマリ:パーソナルスタイリストサービス「Stitch Fix」の株価が四半期業績報告書の発表後、20%急落。同社はAIとスタイリストが顧客の好みに合ったアパレル用品を選び販売するサービスを展開。市場予想売上とアクティブ顧客数に達しなかったことが株価下落の大きな要因と指摘される。
話題のポイント:ZOZOSUITの登場で国内でもにわかに熱気をおびているファッション・テクノロジーですが、こちらStitch Fixはその元祖とも言えるサービスです。2011年創業で、20ドルのスタイリング・フィーを支払えば似合いそうなファッションを送ってきてくれます。何か気に入って購入すれば20ドルはキャッシュバックされる仕組みで、それ以外は送り返せばOKです。
開示されてる直近四半期業績報告書によると数字はこんな感じ。
- 純利益:$18.3M
- 一株当たり利益:18セント(アナリスト予想は4セント)
- ネット売上:$318.3M(アナリスト予想は$318.6M)
- 時価総額:$4.4B
- YoYのユーザー成長率:25%
- ユーザー数:270万人(StreetAccount社予想は281スタートアップのAmazonとの競争力に対する警戒感が高まっていることを反映している万人)
直近の通期(2018年10月開示)のネット売上は12億ドルで純利益が4490万ドルです。
アナリスト予想に対して未達成かもしれませんがそこまで外してないと思うのですよね。創業から7年経過しての年間成長率25%は立派です。CEOのKatrina Lake氏は2019年内リリース目指して英国展開を発表、また、子供向けバージョンのStitch Fix KidsのCMOとして、Deirdre Findlay氏を採用したことも公表してます。
しかし市場はエラく厳しくこの発表後に20%も下げました。なぜでしょう?
Fortuneの記事によると、またまたここにもAmazonです。Blue Apronといい、Amazonは何でもかんでも飲み込んじゃうのでしょうか。
直接的な要因に挙げられてるのが、2018年9月にAmazonがテスト公開したScoutというパーソナライズのショッピングレコメンドサービスです。現在はインテリアフォーカスとなっていますが、ファッション領域にも簡単に展開できる可能性ありということで競合認定された様子です。インテリアとファッション、まあ、嗜好的には似てるかもですがそれで20%も落とすAmazonおそるべしです。
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