XTech、株式投資型クラウドファンディング参入で新会社を設立——大和証券グループから資金を調達

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XTech / イークラウド代表取締役の西條晋一氏(右)と Fintertech 代表取締役の武田誠氏(左)
Image credit: XTech

スタートアップスタジオを運営する XTech(クロステック)は21日、株式投資型クラウドファンディングへの参入を目的に新会社イークラウドを設立したことを発表した。これとあわせて、大和証券グループのフィンテック専門子会社 Fintertech から資金調達を実施したことも明らかにした。

イークラウドの資本金4億4,200万円(資本準備金を含む)のうち42%を Fintertech が、残りの58%を XTech が出資しているため、イークラウドは1億8,500万円程度を Fintertech から調達したことになる。Fintertech は今年4月、デジタルネイティブ向けのフィンテックサービス開発を意図して設立された大和証券グループの100%子会社で、最近では証券業務のブロックチェーン技術実用化プロジェクトへの参加なので注目される。Fintertech の資本金は設立時点で8億円であるため、その後の増資がなければ、自己資本の約4分の1をイークラウドに出資したことになる。

イークラウドが手がけるのは投資型クラウドファンディングの事業で、来年以降のサービスローンチを予定している。日本における投資型クラウドファンディングの分野では、エメラダ・エクイティファンディーノセキュリテなどが先行する。後発となるイークラウドが目指す優位性について、XTech の代表取締役で、イークラウドの代表取締役にも就任した西條晋一氏は、THE BRIDGE の取材に対し、「クラウドファンディング案件のディールソースにおいて、豊富な人的ネットワークが有効に機能するだろう」と応えた。

投資型クラウドファンディングでは、出資条件が折り合わないときや、応援してくれるファンは多くても事業の性質から機関投資家系の資金が集まりにくいなどの理由から、事実上、ベンチャーキャピタルからの資金調達が難しい場合に利用されていることが多い。日本の投資型クラウドファンディングは現在、調達総額が上限1億円(投資家一人あたりの出資金額は50万円まで)に規制されていることから、「時価総額5億円程度で評価されるシード・アーリー期のスタートアップが、20%程度の資金を調達するのが想定されるケース(西條氏)」とのことだった。

XTech の関連会社である XTech Ventures は、ベンチャーキャピタルとしてシードスタートアップへの出資を実施している。「既存ビジネス × テック」のシードスタートアップを投資対象に定めていることは既報の通りだが、この中から投資型クラウドファンディングに向いた案件が、イークラウドに誘導されるケースも考えられるだろう。イークラウドの投資型クラウドファンディングはサービス開発中であり、Fintertech やその親会社である大和証券がどの程度サービスに関与するかは現時点で不明だ。

投資型クラウドファンディングには、株主が非常に多数となったり、プラットフォーマーの手数料が多額になったりするなどの課題点も存在する。間接的に証券会社が関与している点からも、資金調達を実施するスタートアップにとっても投資家にとっても、有利な条件が提示されることを期待したい。

<参考文献>

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