省エネテック企業のBBP Singapore、PE世界大手のKKRから3,280万米ドルを調達

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Image credit: Barghest Building Performance

Barghest Building Performance(BBP)は13日、グローバル投資企業の KKR から4,500万シンガポールドル(約36.5億円)を調達したことを発表した。BBP はシンガポールに拠点を置き、商業施設や工業用施設の暖房、換気および空調(HVAC)システム向けの省エネソリューションを提供している。

KKR のメンバーで東南アジアを統括する Ashish Shastry 氏は次のように述べた。

この活力に満ちて起業家精神にあふれたチームの情熱を私たちにも分けてもらい、BBP をアジア全域のエネルギーソリューションリーダーにしたいと思ったのが、BBP への投資の理由です。嬉しいのは同社に投資できるということだけではありません。同社の顧客になれることにも喜びを感じていて、KKR の投資先企業の多くも BBP のソリューションから恩恵を受けることができます。

独自のソフトウェアアルゴリズムやセンサー、カスタマイズされたエンジニアリングと技能を組み合わせて一定の冷房負荷を届けることができる BBP のテクノロジーソリューションでは、エネルギー消費を最大40%節約できる。これによって、製造元や使用年数に関係なく、すべての集中冷却プラントシステムを効率化できる。

BBP の顧客が利用できるのはこうしたソフトウェアとエンジニアリングシステムだけではない。持続可能なコミッショニングテクノロジーと資産管理サービスを利用して、長期にわたってエネルギーの節約レベルを追跡することもできる。

BBP の共同設立者兼 CEO の Poyan Rajamand 氏は次のように述べた。

KKR からの投資とリソースによって、私たちのソリューションがアジアの枠をはるかに超えて拡大することを考えると喜びを抑えられません。私たちのミッションを達成するために、KKR と強力なパートナーシップを築いていけることを楽しみにしています。

KKR によると、今回の投資は同社のインパクト戦略の一環であるという。この戦略では、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDG)のいずれかの達成に貢献し、社会や環境にポジティブな影響を与える裏方のビジネスを見つけて投資する。

KKR Global Impact の共同経営者である Robert Antablin 氏と Ken Mehlman 氏は次のように述べた。

BBPは、エネルギー管理のベストプラクティスを根本から変えるビジネスモデルで、国連の2つの SDG(「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」および「産業と技術革新の基盤をつくろう」)に貢献しています。長期的な目標は、顧客にとって有意義で持続可能かつ目に見える形でコスト削減を実現しながら、環境への影響を測定可能な形で社会に提供することです。

BBP は2012年に設立され、現在は東南アジア、中国、インド、台湾を含む8つの市場に展開している。同社はシンガポールの情報通信メディア開発庁(IMDA)、国家環境庁(NEA)、建築建設庁(BCA)などの国家機関から正式に認可を受けている。

【via e27】 @E27co

【原文】

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